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ニューロリワーク名古屋センター

「伝えられない」「言葉に詰まる」を克服!復職に向けた対人ロールプレイング

こんにちは。ニューロリワーク名古屋センターです。

休職中の方を支援する中で、コミュニケーションに関するご相談を多くいただきます。「上司との対話に苦手意識がある」「過去の経験から言葉に詰まる」といった内容です。

本事例では、復職を目指す方の報連相の課題に焦点を当てています。「アサーティブ・コミュニケーション」のロールプレイングを通じ、実践的な対応力の向上につながった支援ケースをご紹介します。

ロールプレイングを行った背景と実践後に見えてきた成果

取り組みの背景

対象の利用者の方は、過去の失敗体験やハラスメントの記憶を抱えていました。そのため、職場での対人コミュニケーションに強い苦手意識をお持ちでした。

復職に向けた企業との協議においても、報連相の改善が課題に挙げられていました。ご本人も「早くなんとかしなければ」と焦りを感じている状態でした。

しかし実際の会話場面では、相手の言葉に食い気味に返答してしまうなどの課題が生じていました。アイコンタクトが取れず思考がフリーズしたり、イライラを抱え込んだりする様子も見られました。

こうした状況に対し、当センターでは座学にとどまらず、実際の職場で起こり得る場面を設定しました。スタッフが寄り添いながら伴走する、実践的なロールプレイングを実施することにいたしました。

訓練の内容

職場での「困った相手」や「過度な要求」に直面した際の対応力を養うため、以下の3つのケースを設定して支援しました。

① ロジハラ気味な相手(質問責め)への対応

プロジェクト遅延に対し、上司から論理の不備を追及される場面を設定しました。
相手の勢いに飲まれず、「今答えられること」と「持ち帰って整理すること」を切り分ける訓練を実施しました。「16時までに要点をまとめて報告します」と次回設定を行い、抱え込まずに切り返す練習を伴走しました。

② 過去の発言(言質)を追及された際の対応

仕様変更の打ち合わせで、過去の発言との矛盾を指摘される場面を設定しました。
「言った・言わない」の論争を避け、「当時の前提条件」と「最新の事実」を分けて説明する訓練を実施しました。事実を認めた上で、プロジェクト成功に向けた代案へ視点を戻す対応を支援しました。

③ 曖昧な業務依頼(安易な依頼)への対応

多忙なタイミングで、他メンバーから優先度の低い業務を頼まれる場面を設定しました。
DESC法(※)を用いて、客観的な状況やリスクを伝えつつ、適切に断る訓練を行いました。「現在は優先業務に集中しており、引き受けると遅延リスクがある」と伝え、業務の境界線を引く会話を実践しました。
※DESC法:客観的事実(D)、主観・リスク(E)、具体的提案(S)、選択肢提示(C)の順で伝えるコミュニケーション手法。

ここがポイント

本事例の重要なポイントは、「感情・議論」と「事実・前提」を切り分けることです。

・質問責めや言質追及への対応

相手の詰問に即答せず、「今答えられること」と「持ち帰ること」を冷静に分離し、説明する時間を確保すること。

・不毛な泥沼論争の回避

「誰の責任か」という議論に付き合わず、事実を淡々と伝えます。その上で、目的(プロジェクト成功や代替案)に視点を戻すこと。

成果

3回のロールプレイング実践と丁寧なフィードバックを通じ、以下の成果が見られました。

・自身の対人癖の客観的自覚

詰められた際に言葉に詰まる癖や、食い気味に話してしまう傾向など、自身の無意識なコミュニケーションの課題を客観的に認識できるようになりました。

・セルフモニタリングと感情コントロールの向上

訓練中にイライラや疲労を感じた際も、感情の高ぶりを冷静にモニタリングし、「今は見学に切り替えよう」など、適切な行動を選択できるようになりました。

・援助要請(ヘルプシーキング)スキルの獲得

「自分一人でなんとかしなければ」という抱え込みが軽減されました。困った時には周囲に意見を求め、スタッフを頼る心理的ハードルを下げることにつながりました。

企業の担当者の方へメッセージ

対人コミュニケーションへの苦手意識は、単にマニュアルを読むだけでは克服が難しいものです。

今回のように、実際の職場であり得る場面を設定し、「試し、気づき、修正する」という体験型のアプローチを重ねることで、実践力を培うことができます。

ニューロリワーク名古屋センターでは、本人の課題に応じた実践的なプログラムを通じ、企業のご担当者様と連携しながら持続可能な復職支援を行っています。休職者対応や復職に向けた準備でお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。