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うつ病の社員に対する職場の対応|兆候がある社員への接し方と企業ができる対策

うつ病の兆候がある社員への対応に悩む企業担当者や管理職の方は少なくありません。適切な声かけや接し方、休職制度の活用、職場環境の整備など、企業として取るべき対応は多岐にわたります。

この記事では、うつ病を抱える社員の兆候の見分け方から、具体的な職場での接し方、休職・復職支援の進め方まで、企業が押さえておくべき対応策を網羅的に解説します。

社員がメンタル不調で休職…どう対応すべき?
復職支援(リワーク)という選択肢と具体的な支援内容

社員がメンタル不調で休職した際、「復職までどう支援すべきか」と悩む企業担当者は少なくありません。対応次第で、再休職や離職リスクが高まるケースもあります。
本資料では、再発防止と安定就労を目的とした復職支援(リワーク)の具体的な支援内容や流れや企業との連携方法についてご紹介します。自社での対応に限界を感じている方は、ぜひご活用ください。

うつ病を抱える社員の兆候とは?

うつ病は外見からは判断しにくい疾患ですが、職場での行動や態度に変化として現れることがあります。代表的な兆候としては、仕事上のパフォーマンス低下や身体的な症状の変化、社内での孤立傾向、遅刻や欠勤の増加などが挙げられます。

これらの兆候を見逃さず早期に気付くことが、適切な対応への第一歩となります。管理職や人事担当者は、日頃から社員の様子を観察し、普段とは異なる変化が見られた際には注意を払う姿勢が求められます。

関連記事:うつ病などのメンタル不調になると難しくなる4つのこととその対策

仕事面で見られるパフォーマンスの低下

うつ病の兆候として、仕事面でのパフォーマンス低下が挙げられます。注意力や集中力が低下することで、以前はミスが少なかった社員が書類の誤字脱字や計算ミス、期日の遅れなどを頻繁に起こすようになるケースがあります。また、仕事の能率が悪くなり、本人が自身の仕事ぶりに対して強い不安や焦りを感じている場合も少なくありません。

さらに、これまで問題なくこなしていた業務に対して積極性や意欲が低下し、判断が遅れるといった傾向が見られることもあります。このような変化に気付いた際は、早めに声をかけることが大切です。

身体症状の変化と遅刻・欠勤の増加

身体的な症状の変化も、うつ病の兆候の一つです。不眠や過眠、食欲の変化、体重の増減など、目に見える身体的な不調が現れることがあります。

特に、朝起きたときに身体が重いと感じる状態が続く場合は注意が必要です。めまいや吐き気、疲労感などの訴えが増えることも見られます。また、事前の連絡なしに遅刻や欠勤が増えた場合も要注意といえます。これは、精神的なストレスや身体的な不調から、職場に行くこと自体が困難な状況に陥っている可能性があるためです。こうした変化が一定期間続く場合には、専門医への受診を検討する必要があります。

社内での孤立傾向や感情の変化

社内での孤立傾向も、うつ病の兆候として現れることがあります。以前は同僚と積極的に交流していた社員が突然会話を避けるようになり、ランチや飲み会にも参加しなくなるといった変化が見られた場合は注意が必要です。

また、周囲の言動に対して過敏に反応したり、会議での発言がなくなったりするなど、感情面や対人関係においても変化が生じることがあります。

表情が暗くなる、身だしなみが整わなくなるといった外見上の変化も、うつ病のサインである可能性があります。服装や髪型の乱れなど、普段と異なる様子にも気を配ることが重要です。

社員のメンタル不調にどう対応する?
人事・産業保健担当者向け復職支援(リワーク)資料

メンタル不調のサインに早く気付くことは重要ですが、それだけでは再休職の防止につながりません。復職に向けた適切な支援体制を整えることが、本人と企業双方にとって重要です。
本資料では、再休職を防ぐ復職支援(リワーク)の全体像、企業・産業保健・医療機関との連携方法、再発防止を目的とした実践的なプログラム内容をまとめています。復職支援の具体策を知りたい方は、ぜひ資料をご請求ください。

職場にうつ病の人がいる時の適切な接し方とコミュニケーション

職場にうつ病の社員がいる場合、周囲の接し方やコミュニケーションの取り方が本人の回復に大きく影響します。うつ病は外見からは分かりにくい疾患あり、良かれと思ってかけた言葉が逆効果となってしまうこともあります。

上司や同僚として適切な対応を取るためには、うつ病に対する正しい知識を持ち、本人の状態に配慮した言葉選びや行動を心がけることが大切です。立場によって求められる対応も異なるため、それぞれの役割に応じた接し方を理解しておく必要があります。

うつ病の部下に対する声かけと配慮

部下にうつ病の兆候が見られた場合、上司はためらわずに声をかけることが重要です。話を聞く際は、プライバシーが守られる個室など落ち着いて話せる環境を用意し、相手の話にじっくり耳を傾ける姿勢が求められます。

声かけの際には「最近調子はどう?疲れているように見えるけど大丈夫?」といった、体調を気遣う受容的な言葉を選ぶことが大切です。

また、休暇の取得や休職について部下が躊躇なく申し出られるよう、積極的に促すことも上司の役割といえます。部下の状態が思わしくない時期であっても、本人の持つ潜在能力を信じて見守り続ける姿勢が欠かせません。

同僚や上司へのサポート方法

同僚の立場でうつ病の社員をサポートする場合は、まずうつ病に関する正しい知識を身に付け、偏見や誤解を取り除くことから始めることが大切です。本人のペースや体調に合わせて、さりげない形で声かけを行ったり、業務面での支援を申し出たりすることが望ましい対応といえます。

ただし、業務のフォローが過度な負担とならないようバランスを取ることも重要であり、相手の気持ちに寄り添いつつも深入りしすぎないことが大切です。

一方、上司にうつ病の兆候が見られる場合は、部下の立場から直接指摘することは難しいため、他の管理職やさらに上の上司に相談して対応を仰ぐ方法が適切です。

接し方における注意点と避けるべき表現

うつ病は本人の努力ではどうにもならない疾患であるため、「がんばれ」といった叱咤激励は避けることが推奨されます。このような言葉はかえって焦燥感を増し、症状を悪化させてしまう可能性があるためです。「みんなつらくても頑張っているんだから」「気にしすぎ」といった否定的な言葉も、本人にとっては深刻な悩みを軽視されたと感じさせてしまうケースがあります。

また、「早く元気になって」「期待している」といったプレッシャーを与える励ましも、あまり望ましいものとはされていません。気晴らしのつもりで飲み会や外出に誘うことも、本人にとっては大きな負担となる場合があるため避けた方がよいと考えられています。

社員のメンタル不調にどう対応する?
人事・産業保健担当者向け復職支援(リワーク)資料

メンタル不調のサインに早く気付くことは重要ですが、それだけでは再休職の防止につながりません。復職に向けた適切な支援体制を整えることが、本人と企業双方にとって重要です。
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うつ病社員の対応として企業が取るべき具体的な措置

うつ病を抱える社員への対応は、企業にとって重要な責務です。社員の健康状態を把握し、状況に応じた適切なサポートが必要です。早期発見と迅速な対応を心がけ、社員が安心して療養や復職に臨める体制を整えることが大切です。

企業として取るべき措置には、医師への受診勧奨や診断書に基づく休職対応、休職制度の丁寧な説明、労働環境の改善など、多岐にわたる対応が含まれます。それぞれの段階で適切な判断と配慮を行うことが、社員の回復と職場の健全な運営につながります。

医師の受診勧奨と診断書に基づく対応

社員にうつ病の兆候が見られる場合、産業医面談や専門医への受診を勧めることが重要です。ただし、受診を強制しないよう配慮する姿勢が求められます。身体的な不調を理由に医療機関への相談を促すなど、本人が受け入れやすい形で働きかけることが大切です。受診には原則として本人の同意が必要ですが、著しいパフォーマンス低下や安全上の懸念がある場合は、就業規則に基づき産業医面談等を命じることも検討します。

社員から「休職相当」と記載された診断書が提出された際は、迅速に休職の手続きを進め、無理なく休養に入れるよう対応する必要があります。また、主治医が「復職可能」と判断した場合でも、産業医が職場で求められる業務遂行能力に照らして医学的見地から精査を行うことが大切です。

休職制度と経済的保障に関する詳しい説明

休職に入る前には、労務担当者が社員と面談を実施し、自社の就業規則を確認した上で休職制度について詳しく説明することが大切です。休職期間やその間の給与、社会保険料の負担方法、連絡手段などを明確に伝え、手続きに対する不安を軽減できるよう配慮する必要があります。

傷病手当金などの公的な支援制度についても案内し、経済面での心配を和らげることが重要です。休職中の連絡については、本人のタイミングに合わせるか、月に1回程度の短いメッセージにとどめるなど、療養に専念できる環境を整える配慮が求められます。安心して休める状況を作ることが、回復への第一歩となります。

労働環境の改善と合理的配慮の実施

2024年4月より「障害者差別解消法」が改正され、民間企業においても障害者への「合理的配慮」の提供が法的義務となりました。うつ病(精神障害)も、この対象に含まれています。

うつ病の発症原因が労働環境にある場合は、速やかな改善が求められます。過剰な労働時間やハラスメントの有無、過度なノルマなどを確認し、不適切な状況があれば是正して再発防止の体制を整える必要があります。業務内容や作業量だけでなく、オフィスの空調や照明、レイアウトといった物理的な環境もストレスの要因となることがあるため、見直しの対象に含めることが求められます。

リラックスできるスペースの確保や相談窓口の設置も、メンタルヘルス対策として効果的です。配置転換や業務量の調整、勤務形態の変更なども検討し、社員が心身のバランスを保ちながら働ける環境を柔軟に整えることが大切です。

社員がメンタル不調で休職…どう対応すべき?
復職支援(リワーク)という選択肢と具体的な支援内容

社員がメンタル不調で休職した際、「復職までどう支援すべきか」と悩む企業担当者は少なくありません。対応次第で、再休職や離職リスクが高まるケースもあります。
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再発を防ぐための職場復帰支援とキャリア設計

回復した社員が職場に復帰する際は、再発を防ぐための丁寧な準備と継続的なサポートが欠かせません。休職期間中に回復が見られても、復職後すぐに以前と同じ業務量や責任を求めることは望ましくありません。企業は復職計画を立て、業務量や勤務時間を調整しながら、定期的な面談を通じて社員の状態を見守る姿勢が求められます。

休職を繰り返さないためにも、復職前から復職後まで一貫した支援体制を整え、社員が安心して働き続けられる環境を構築することが大切です。

関連記事:職場復帰支援とは?安心して戻るために知っておくべき支援の方法

職場復帰支援プランの作成と実施

職場復帰を決定する前に、具体的な「職場復帰支援プラン」を作成することが重要です。このプランには、復帰日や管理監督者による就業上の配慮、産業医の医学的見地からの意見などを盛り込みます。作成にあたっては、休職者本人と産業保健スタッフ、上司が十分に話し合い、連携して進める必要があります。

また、リワークプログラムへの参加を検討することも大切です。リワークとは、職場復帰に向けて仕事に必要なスキルを回復するためのプログラムを指します。

復職後は、業務時間を短縮したり、マルチタスクを避けて一つの業務に集中させたりするなど、業務負担の軽減措置を当面3ヶ月程度は継続することが望ましいとされています。

復職後のフォローアップと業績評価の配慮

復職後は、定期的な面談を通じて本人の体調や業務遂行状況を確認し、段階的に負荷を戻していくことが大切です。数ヶ月にわたり休職していた社員に対して、いきなり以前と同じ仕事ぶりを求めることは避け、焦らせない姿勢で対応する必要があります。

同僚に対しては、業務上の配慮内容を適切に伝えておくことで、復職者がスムーズに職場に馴染める環境を整えることができます。業績評価については、回復状況に合わせた適切な目標設定を行うことが求められます。

仕事の難易度を徐々に上げながら、公平性を保ちつつモチベーションを下げない評価基準を検討することで、再発防止と安定した就労継続につなげることが可能となります。

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ニューロリワークの支援を活用した企業のメンタルヘルス対策

ニューロリワーク」では、うつ病やメンタル不調で休職中の方を対象に、社会参加や復職へ向けた包括的なサポートを行っています。脳科学者や精神科医、公認心理師監修の、生活習慣を整える「ブレインフィットネスプログラム」を通じて、運動や食事、睡眠といった生活習慣の改善と健康管理をサポートし、復職後の安定した就労を目指します。

企業の復職支援の一環として外部のリワーク施設を活用することで、専門スタッフによるセルフケア能力の向上や再発防止が期待できます。社員のメンタルヘルス対策や復職支援にお悩みの企業担当者様は、ぜひ一度ご相談ください。

「リワークで何ができる?」
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施設での取り組み内容や、人事・産業担当者との連携フローについて詳しくご説明します。
「現在、対象者はいないが今後のために知りたい」「自社の社員に合うか確認したい」という場合も、情報収集の一環としてお気軽にご活用ください。

監修者

別府 拓紀

医学博士・産業医

2012年産業医科大学卒業後、大学病院や市中の精神科病院、大手企業の専属産業医などに従事。2025年10月より福岡市にこもれび訪問クリニックを開院し、精神科・認知症を中心とした訪問診療を行っている。また、産業医として嘱託産業医を約20事業所受託している。産業医ではメンタルヘルスの対応を得意としており、複数企業に高く評価されている。資格は精神保健指定医、精神科専門医、公認心理師、認知症サポート医、日本スポーツ協会公認スポーツドクターなど。