一から学んだ就職活動のノウハウ、オープン就労で社員に

就職支援 2020/01/29

ADHD トゥレット症候群 20代

当センターに通う前に仕事上で困っていたこと

就職前は、コンビニなどでアルバイトをしていたのですが、障害に対する理解がなかったことが一番辛かったです。
私はADHDの障害を併せ持ち、その特性のひとつとして、片付けや掃除が苦手というのがありますが、そこに対して「やろうとしないから出来ないんだ」と決めつけられてしまい、上司との間に溝ができてしまったことなどが精神的に特に辛かったです。

当センターを利用しようと思ったきっかけと理由について

アルバイトを辞めた後、正社員を目指し就職活動をしていたのですが、書類選考や面接で不採用となることが続いていました。
そんな時、このまま数をこなせば受かるものではないなということに気づき、どこかで根本的に就職活動に対するノウハウを学んだり、支援をしてもらった方が良いのではないかと思い始め、藁にもすがる思いでインターネットで探していたところ横浜センターを見つけました。
最初に電話で問い合わせをした際、スタッフさんの明るく優しい雰囲気に安心感を感じたことが、利用の決め手となりました。

当センターへ通ったことで実感している変化を教えてください

私の中で一番の大きな変化は、世の中（社会）の厳しさに気づいたことです。
それまでアルバイト経験しかなく、それ以外は家にこもっているいることの多かった私は、正直世の中のことを甘く見ていました。
しかし、通所するようになり、プログラムを通して多角的に物事を学んだり、スタッフさんからのアドバイスや「愛のある叱り」を受けることにより、気持ちが引き締まり、また自分に自信が付いていきました。

元々かなりの偏食でもあった私は、それまではコンビニなどにある、いわゆるジャンクフードといわれているものだけを食べるなどしていましたが、横浜センターで食事の栄養学などを学び、ランチの時は、それまで食べなかったいわしの缶詰とご飯と野菜ジュースという組み合わせで、身体のことを考えたバランスの良い食事を意識して摂ることができるようになりました。

また、睡眠時間に関しても、それまでは午前3～4時に寝ることが多かったのですが、横浜センターでの毎日が本当に充実していたこともあり、休みたくないという気持ちが強く、意識的に早く寝るようになりました。

食事と睡眠という生活の基盤において、大きく改善されました。

男性　面接

特に就職の役に立ったプログラムは、個別の面接練習

先程の話にもあるように、以前は会社面接に何度も落ちていたのですが、プログラムでは、就職についての理解からはじまり、業界・職種研究の仕方や、履歴書の書き方、模擬面接など、就職活動におけるいろはを一から学び、サポートしていただきました。

その中でも特に就職の役に立ったものは、模擬面接です！
面接時、ドアの開け方や姿勢、話し方など、基礎的な部分も含め改めて教えていただくことで、以前の面接の受け方のスキルがいかに足りなかったのかに気づくことができました。

就職に向けて集中的に指導してくださったスタッフさんに改めて感謝いたします。

生活習慣の改善のために工夫されたこと

スタッフさんに具体的な目標を設定していただいたことが、意識を変える大きなきっかけになりました。
「目標があると燃える」という私の性格を理解してくださっていたからこそ有効な手段であったと思います。
私の場合、まずは2週間、休まない、遅刻しない、居眠りしない、という条件をクリアできたら、職場実習に行けるという目標を設定していただきました。
その目標が私のやる気に火を付け、その日から更に意識が強くなり、毎日の生活習慣の見直しや、食生活の改善に繋がったのだと思います。
ただ通所するだけでなく、気持ちを切り替え、意識を高く持つことが習慣化に繋がり、現在でも続けられています。

就職の際、企業側に配慮していただいたこと

まずは、自身の障害のことをしっかり理解してもらえるよう、詳しい症状を伝え、また偏食については治す努力をしていく意思を伝えました。
就職先の会社では、障がい者雇用に力を入れている担当者の方の理解が深く、とても信頼できる方なので、安心して実習に臨むことができました。
最初からフルタイム出勤であったのも、緊張感を保つ材料になり、私にとって意識を高く持ち続けられるいい環境を与えていただいたと思っています。

今後の意気込みと利用者さんたちへ一言

できれば今回で就職活動は終わりにしたいと思っています。
私にとって今の会社は最後のチャンスだと思っているので、多少の嫌なことや辛いことは目をつぶり、決して自分から辞めることのないようにしたいと思っています！

今、通われている利用者さんたちには、「目標や夢を持て！」と強く言いたいです。
あきらめなければ夢は絶対叶うし、何より「続ける」ことが大切です。
私もまだまだこれからなので、共に頑張っていきましょう！

※内容はインタビュー回答時のものです。