【リワーク】年末の大掃除は「脳のトレーニング」

大掃除は実行機能を鍛えるチャンス
いよいよ年末が押し迫ってきました。
「大掃除をしなきゃいけないのに、体が動かない」「やり始めても、すぐに散らかってしまう」 メンタル不調からの復職を目指す方にとって、片付けは非常にハードルの高い作業です。
実は、掃除という行為は、脳の前頭葉が司る「実行機能」をフル活用する高度な作業です。
今回は、この実行機能と大掃除の関係について、実際の作業プロセスに沿って解説します。
掃除で鍛えられる「実行機能」とは?
私たちが普段何気なく行っている片付けも、脳内では以下のような複雑な処理が行われています。
これらは全て、仕事をする上で欠かせない能力です。
1. プランニング
「どこから始めるか」「ゴミ袋は何枚必要か」「何時までに終わらせるか」。
ゴールを見据えて、手順(段取り)を組み立てる力です。仕事における「業務スケジュールの作成」に直結します。
2. ワーキングメモリ
「あ、ハサミを取ってこよう」と思って移動したのに、別のものを見て「何をしようとしたっけ?」と忘れてしまう……。
これはワーキングメモリの働きです。作業に必要な情報を一時的に記憶し、処理しながら動くための容量を鍛えます。
ちなみにブログを書いているスタッフはこれが苦手です。
PC上で別の作業が差し込まれると、ブログを書いていたことをつい忘れてしまいます💦大事なのは対処方法をしっかりと確立する事。
センターでのプログラムでは、グループワークの共有でいろいろなアイデアを出し合っていますよ!
3. セルフモニタリング
「今のペースで間に合うかな?」「少し疲れてきたから休憩しよう」と、自分の状態や作業の進み具合を客観的にチェックする力です。
仕事において、ミスの自己発見や、体調悪化を未然に防ぐための「安全装置」として機能する非常に重要な能力です。
4. 自己抑制
片付け中に懐かしい漫画やアルバムが出てきた時、「読みたい!」という欲求を我慢して、作業に戻る力です。
感情や衝動に流されず、本来やるべきことに意識を向け続けるコントロール力です。
5. 注意持続
面倒な作業でも、途中で投げ出さずに一定時間やり続ける力です。
デスクワークや単純作業においても、ミスなく遂行するために必要な基礎体力となります。
6. シフティング
「本棚の整理はここまで。次は窓拭きへ」と、意識や行動をスムーズに切り替える力です。
一つのことにこだわりすぎて時間切れになるのを防ぎ、状況に合わせて柔軟に対応する力を養います。
苦手を「なくす」のではなく、「工夫」で乗り越える
読んでみて、いかがでしたか?
「自分はプランニングが苦手だから、いつも計画倒れになるんだ」 「つい自己抑制ができずに、他のことをしてしまう」 など、思い当たる節があったかもしれません。
当センターでは、こうした実行機能に関するプログラムを提供していますが、大切にしている方針があります。
それは、「苦手を完全になくすこと」を目指さない、ということです。
自分に合った「対処方法」を見つける
脳の特性は人それぞれです。苦手なことを無理やり根性で克服しようとすると、逆に疲弊してしまいます。
大切なのは、自分の苦手な部分を知った上で、「じゃあ、どう工夫すれば上手くいくか?」という対処策を見つけることです。
ワーキングメモリが苦手なら →「記憶に頼らず、必ずメモを取る習慣をつける」
注意持続が苦手なら →「15分ごとにタイマーを鳴らして休憩を入れる」
このように、道具や環境を使ってカバーできれば、仕事は十分スムーズに進められます。
「自分だけの攻略法」を見つけませんか?
皆さんは、先ほどの6つの機能のうち、どの部分が「ちょっと苦手だな」と感じましたか?
「一人ではどう対策していいかわからない」 そんな時は、ぜひ私たちと一緒に考えてみませんか?
センターでは、あなたの特性に合わせた「あなただけの工夫・対処方法」を見つけるお手伝いをしています。
自分を知り、自分を助ける方法を身につけること。
それが、長く安定して働き続けるための一番の近道です。
当事業所の雰囲気やプログラムの内容を知りたい方は、ぜひお気軽に見学にお越しください。
スタッフ一同、心よりお待ちしております。
ニューロリワーク 所沢センター
のご紹介
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- 〒359-1113
埼玉県所沢市喜多町16-7 第一武井ビル2階 - アクセス
- 西武新宿線 航空公園駅 徒歩2分
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- 04-2946-7255
受付時間:平日9:00~18:00
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