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サングラスやメモはOK?合理的配慮の「NGライン」と「落としどころ」の探し方

合理的配慮の内容、どう伝えますか?まずは「自分を知る」ことから

「合理的配慮」という言葉、最近よく耳にするようになりましたね。2024年4月からは、企業による提供が義務化されたこともあり、ニュースなどで見かけた方も多いのではないでしょうか。

これから就職や復職を目指す皆さんの中には、こんな不安を抱えている方がいらっしゃるかもしれません。
「自分にはどんな配慮が必要なんだろう?」
「会社に要望を伝えたら、わがままだと思われないかな?」

実は、企業に適切な配慮を伝えるために一番大切なことは、難しい書類を完璧に作ることではありません。「自分自身のことを、どれだけ深く理解しているか」という点にあります。

合理的配慮の内容とは?公平なスタートラインに立つための「踏み台」

そもそも「合理的配慮」とは何でしょうか。
難しく考えず、「誰もが同じ土俵で活躍できるように、環境を整えること」とイメージしてみてください。

私たちが運営するYouTubeチャンネル「ニューロチャンネル」では、これを「踏み台」に例えて説明しています。
背の高さが違う人たちが、同じ高さの塀の向こう側を見ようとしています。背の高い人はそのまま見えますが、背の低い人は見えません。そこで、踏み台(配慮)を使って、みんなが同じ景色を見られるようにする。これが合理的配慮の考え方です。

以下の動画でも、わかりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。

🎬【解説動画】合理的配慮について分かりやすく解説!


https://www.youtube.com/watch?v=rs6fFQoQIn4

所沢センターが「自己理解」のグループワークを大切にする理由

自分にぴったりの踏み台の高さを知るためには、まず「自分の今の身長(特性)」や「どこまで見えれば仕事がしやすいのか」を、自分自身が正確に知っておく必要があります。

当センター(自立訓練事業所)では、いきなり書類を書くのではなく、グループワークなどを通して、自分自身への「気づき」を得る時間をたっぷりとっています。

では、実際に自分を知ることでどのような具体的な「配慮」が見つかるのでしょうか。当事業所でよく検討される、3つのケーススタディをご紹介します。

【ケース1】視覚過敏の方が選んだ「サングラス」という選択肢

光や動くものが視界に入ると極度に疲れてしまう「視覚過敏」の特性を持つ方の場合、「サングラスを着用したいけれど、失礼だと思われないか」と不安を感じることがよくあります。

そのような場合、私たちは以下のように「理由と対策をセットで伝える」練習を提案しています。

  • 理由:「ファッションではなく、光の刺激による体調不良を防ぐためであること」
  • 対策:「色の薄いカラーレンズを選ぶ」「来客対応の時は外すなどのルールを決める」

このように具体的にルール化することで、周囲の理解を得ながら安心して作業できる環境を整えていきます。

【ケース2】「何度も確認してしまう」不安を解消するルール作り

「メモを取ったけれど、聞き間違いがないか不安で何度も聞き返してしまう」
このような悩みを持つ方には、「実行機能トレーニング」というプログラムを通じて解決策を探ります。

多くの場合、「記憶力の問題ではなく、情報の整理が苦手でパニックになっていた」というケースが見受けられます。
そこで、「メモを取ったあとに1回だけ復唱して確認する時間をください」と事前に相手にお願いをするルールを作ります。自分のクセを客観的に知ることで、過度な確認を減らすアプローチです。

【ケース3】周囲の音が気になるときの「イヤーマフ」活用術

聴覚過敏で「人の話し声やキーボードの音が気になって集中できない」という悩みを持つ方も少なくありません。
この場合も無理に我慢するのではなく、「集中して作業する時間だけ、イヤーマフや耳栓を使用させてほしい」と申し出ることは立派なセルフケアです。

「呼びかけられたら気づけるように、視界の端に合図が見えたら外す」といった運用ルールを一緒に考えることで、周囲とのコミュニケーションを保ちながら、集中できる環境を守る練習をしています。

配慮は「一方的な要求」ではなく、企業との「対話」です

ここまで「伝えること」の大切さをお話ししましたが、一つだけ覚えておいてほしい重要な視点があります。
それは、「合理的配慮は、企業に一方的に負担を強いるものではない」ということです。

企業にも業務の都合や、安全管理上のルールがあります。そのため、業務の本質に関わる部分での「極端な配慮」や「すべてを察してほしい」という願いは、残念ながら通りにくいのが現実です。

たとえば、こんな要望は「極端」と判断されることがあります

では、どのようなケースが「難しい」とされやすいのでしょうか。具体的な例と、それを解決するための「言い換え(現実的な落としどころ)」を見てみましょう。

例1:勤務時間や欠席に関する要望

  • △ 難しい要望:
    「体調が不安定なので、当日の朝に『行くか休むか』を決めさせてほしい」
  • 解説:
    企業側も人員配置の計画が立てられず、業務が回らなくなってしまいます。
  • ◎ 現実的な落としどころ:
    「まずは週3日の短時間勤務からスタートし、実績を作ってから日数を増やしたい」と提案する。

例2:サポート体制に関する要望

  • △ 難しい要望:
    「不安なので、専属のスタッフを一人つけて、常に隣で指示を出してほしい」
  • 解説:
    一人の業務に対して二人分の人件費がかかるため、企業にとって過重な負担(合理的ではない)と判断されます。
  • ◎ 現実的な落としどころ:
    「業務マニュアルを用意してもらう」「1日3回、10分ずつの質問タイムを設けてもらう」など、一人で作業できる仕組みをお願いする。

例3:コミュニケーションに関する要望

  • △ 難しい要望:
    「人と話すのが苦手なので、一切会話をせずに仕事をしたい」
  • 解説:
    どんな仕事でも最低限の「報告・連絡・相談」は必要であり、会話ゼロは現実的ではありません。
  • ◎ 現実的な落としどころ:
    「業務連絡はチャットやメールを基本にしてもらう」「口頭での指示は、メモ書きも合わせて渡してもらう」など、手段を工夫する。

「お互いが困らない」バランスを一緒に探しましょう

このように、一方的に「できません」と言うのではなく、「どうすれば会社も自分も困らないか」を探ることが大切です。
しかし、この絶妙なバランスを自分一人で見つけ出し、企業と交渉するのはとても難しいことです。

だからこそ、私たち自立訓練事業所があります。
事業所でのプログラムや対話を通じて、あなたの特性を整理し、「極端な要求にならず、かつ無理もしない」最適な配慮の内容を一緒に作っていきましょう。

まずは「自分を知る」ことから始めませんか?

「自分に合う働き方がわからない」「どこまで伝えていいか迷う」
もしそう感じているなら、まずは焦らず、自分のことを知ることから始めてみませんか?

実は、所沢センターのスタッフには、就労移行支援事業所での支援経験を持つメンバーが多く在籍しています。
障害者雇用の最新の実情や、企業側が求めている視点も熟知しているため、「生活面」だけでなく「その先の就労」も見据えた現実的なアドバイスが可能です。

自分一人で答えを出そうとせず、プロのスタッフや仲間との対話を通じて、新しい自分を見つけていきましょう。
まずは見学や体験実習で、センターの雰囲気を感じてみてください。あなたの「働きたい」という気持ちを、私たちが全力でサポートします。

ニューロリワーク 所沢センター
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電話番号
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