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メンタル不調 派遣社員

非正規雇用でメンタル不調になった場合の対処法は?

平成元年に約800万人だった非正規雇用の労働者は令和元年には約2000万人を超え、この30年ほどで2.5倍へと増加しました。

そんな中、非正規雇用として勤務する方々のメンタル不調も大きな社会課題になりつつあります。今回は、非正規雇用の中でも特に派遣社員に焦点を当て、ストレスに感じやすいことや派遣社員の休職制度、休職制度以外で利用できる制度、安定した状態で働くための考え方や対処法などについてみていきます。(【非正規・派遣社員】メンタル不調からの就労・再就職を目指す「ニューロリワーク」の資料請求はコチラから

1.非正規雇用社員とメンタル不調

非正規雇用として働く派遣社員の方は、有期雇用による将来への不安や正社員との待遇差、派遣先と派遣元の板挟み、社内での孤立などが原因でメンタルに不調を感じることも少なくありません。また、派遣社員の業務は「事務全般」など多岐に渡ることが多く、複数のタスクを同時に遂行することが苦手な方はそれがストレスとなってメンタル不調になるケースもあります。

2.非正規雇用社員の休職判断

非正規雇用である派遣社員の場合、休職制度を利用できるのでしょうか。一般的には、ほとんどのケースで休職制度を利用できず、契約終了すなわち退職となるのが現状です。

派遣社員の方が休職を希望する場合は、派遣先ではなく派遣元に相談することになります。これは、派遣社員は派遣元の会社と契約雇用を結んでおり、派遣先とは雇用関係にないためです。そのため、休職の申し出は派遣元の会社の担当者宛となります。

なお、インターネット上では「派遣元に休職を申し出たら退職を勧められた」という事例も見られます。派遣元の会社は、「就業していない派遣登録者であれば会社に所属させている意義が薄い」といった理由で退職を促すケースが少なからずあります。そのため派遣社員が派遣元で休職制度を利用できるのは非常にめずらしいケースといえます。

仮に休職した場合でも同じ派遣先に戻れる可能性は低く、新たな派遣先も見つかりにくいというのが一般的です。そのため、復職する際には新たに複数の派遣会社に登録し、派遣先企業を探すことになります。(生活習慣を改善しながら就労を目指す「ニューロリワーク」の資料請求はコチラから

3.非正規雇用社員が利用できる制度

休職制度を活用できない非正規雇用の従業員でも、特定の条件を満たすことで利用できる制度があります。例えば傷病手当金や年次有給休暇などです。

健康保険料を支払っている場合は、傷病手当金を受け取れる可能性があります。傷病手当金は病気や怪我を理由に会社を休んだ際に生活費を保障する制度です。うつ病などの精神疾患の方も適用されます。医師の診断書を派遣元の担当者に提出することで手続きが可能です。傷病手当金については、こちらの動画で詳しく解説しています。

自主的に休養期間を設けたい場合は、年次有給休暇を利用するという方法もあります。非正規雇用である派遣社員も、勤務年数や出勤の要件を満たすことで有給休暇が取得可能です。有給休暇は日数が限られてしまいますが、休暇期間中の給与も保証されています。休職を検討している場合は、有給休暇の利用も併せて検討してみましょう。

4.メンタル不調のリスクを減らすために

メンタル不調時に利用できる制度を押さえておくことは非常に重要ですが、併せてメンタル不調のリスクを減らすための考え方や対処法を押さえておくことも重要です。

派遣社員は、複数の企業で様々な業務を経験できます。その企業だからこそ学べる知識やスキルも多くあります。そのことに焦点を当て、自分が成長していることを実感できると不安感や孤立感が減るかもしれません。また、自身がスキルアップし、仕事で成果を挙げることで待遇も少しずつ良くなり、待遇面への不満も和らぐケースもあります。

一般的に、派遣社員は事務業務などのタスクが多岐に渡ります。多岐にわたる業務が苦手であれば、事前にしっかりと業務内容を確認し「特定の業務を専門的に進められる派遣先」を選択するというのも考え方のひとつです。

まとめ

非正規雇用の場合、「有期雇用による将来への不安」「正社員との待遇差」「派遣先と派遣元の板挟み」「社内での孤立」「多岐にわたる業務」などによりメンタルに不調を感じることが多くあります。

しかし、メンタル不調を発症しても休職制度を利用できるケースは稀です。メンタル不調で業務が困難な場合は、傷病手当金や年次有給休暇などの利用を検討し、無理に働き続けることは控えることが望ましいといえます。メンタルが優れない状態で働き続けると、最終的には働きたくても働けないという状態に陥ってしまうケースも考えられます。

不安感や孤立感を感じる場合は「さまざまな企業で経験を積める」ことに意識を向け、日々の自分の成長を楽しむことも対応策のひとつです。無期雇用でないことをポジティブに捉えるのであれば、さまざまな企業の業務に携われるので汎用性の高いスキルが身につきやすいという考え方も可能です。周囲の環境の変化や多種多様なものに触れ合うことにも柔軟に対応できるようになるのも、魅力のひとつかもしれません。

メンタル不調によって派遣会社を退職し、休養期間に入る場合、再就職を目指して就労移行支援事業所を活用するという選択肢もあります。

就労移行支援事業所や自立訓練事業所を運営するニューロリワークでは、メンタル不調によって離職された方を対象に、再就職の支援を行っています。事業所の見学や体験実習も随時行っていますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。(見学をご希望の方はコチラから

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(写真素材:PIXTA、photoAC)