リワークに通う上で気をつけたい3つの行動┃うつ病・メンタル不調からの復職を成功させるために
復職に向けてリワークを利用している方やリワークを検討されている方で、リワークの効果が下がるような行動をとってしまうケースがあります。そのような場合、せっかくリワーク施設を利用しているのに復職がうまくいかなくなってしまう可能性もあります。(リワーク施設で休職からの復職を目指すなら → ニューロリワークの資料請求)
ここでは、リワーク施設をしている方や検討中の方が気をつけたい行動を3つご紹介します。適切に利用することで、リワークの効果を確かなものにして復職を成功に近づけることができます。(休職と復職のことが3分でわかる「簡単!初めてのリワークガイド」のダウンロードはコチラから)
1.プログラム内容で出欠を決める
気をつけたい行動の一つ目は、リワークプログラムの内容を選んで通所するかしないかを決めることです。具体的には、受けたいプログラムのときだけ通所し、興味がなかったり苦手だったりするプログラムは欠席するという行動です。
自分に必要なプログラムだけを受けるというのは合理的に思えるかもしれませんが、リワークに通う目的は、プログラムを受講することだけではありません。
下記のように、リワークにはさまざまな目的や意義があります。
・通勤訓練
・各種の作業
・他者との交流
・集団での活動
・生活習慣の安定
・プログラム学習 など
これらは、どれもリワークの大切な目的であり、復職に向けて必要なスキルです。
企業が復職を判断するときに必ず確認することは、リワークに通所した実績です。また、多くの企業で、他者との交流や生活習慣に問題がないかどうかも復職の重要な判断基準となっています。
このことから、プログラムの受講だけでなく、リワークに毎日通所して意欲的に活動すること自体が、復職の訓練として大切な要素となります。
どうしても受けたくないプログラムがある場合も自己判断で欠席せずに、まずはスタッフに相談することが大切です。既定のプログラムとは異なる実習や個別訓練に切り替えるといった対応が可能なケースも多くあります。
スタッフと相談して休まない工夫をすることが、リワークの効果を高めて復職への道をひらきます。これは他の要因でリワークを欠席したい場合にも共通する重要なポイントです。
2.個人情報を話しすぎる・詮索する
気を付けたい行動の二つ目は、むやみに自分の個人情報を話したり、相手のことを詮索したりといった、個人情報に関する行動です。
リワークでは、集団で活動することも多くなります。中には同じ業界で働く人やライバル会社で働く人もいるかもしれません。過度な個人情報の共有は互いの損失になる可能性もあります。会社名や業務内容の詳細を明かすのは、できるだけ控える必要があります。
リワークを利用している方は、メンタルに不調を抱えている方も多くいます。そのため、心の内側に深く関わるような家族や家庭環境の個人的な話も避けるべき話題といえます。また、自分が話す内容に注意するだけでなく、そういった質問をしないよう心がけることも大切です。
ただし、個人情報の扱いに気を付けるあまり全く会話をしないというのも考えものです。上述したように、リワークの目的や意義の一つに「他者との交流」が挙げられます。利用者同士で復職へ向けた情報交換をしたり同じ境遇の悩みを話し合うこと自体は、リワークを利用するメリットの一つでもあります。
もしも話す内容にブレーキがかけられない傾向がある場合は、事前に対処を考えておくことで問題を回避することができます。「リワーク施設内で話してはいけない事柄をリストアップしておく」「できるだけ聞き役に回るようにする」等、自分に合う対処法を決めておくことが大切です。一人で決めるのが難しいときは、スタッフと一緒に考えることも良い方法です。個人情報の取扱いには注意をしながら会話を楽しみましょう。(スタッフに相談しながら復職を目指すリワーク施設の資料請求はコチラから)
3.人間関係を理由に欠席する
三つ目の気をつけたい行動は、人間関係を理由にリワークを欠席あるいは退所することです。
とはいえ、ほとんどの仕事において人と関わることは避けられないものです。人間関係に悩むたびに仕事を休むことは決して現実的な対処法とはいえません。
リワークは、復職に向けてさまざまな練習をする場です。復職後も問題なく働けるように人との関わり方を学ぶことも、リワークに通う大切な目的の一つです。
リワークを利用していると「あの人が嫌だからリワークに行けない」「昨日の発言が気がかりで行きたくない」と悩むケースも少なくありません。ですが、そのたびに休んだり退所を検討したりしていては、復職に向けた準備にはなりません。
復職した後も、苦手な人と話したり気になることを言われたりする可能性は否定できません。もしも欠席や退所といった行動で人間関係の悩みを回避してしまうと、復職後も同じように人間関係に悩んで会社に行けなくなってしまうリスクが高まります。リワークで人間関係に悩んだときは、むしろ苦手な方への接し方や嫌なことがあったときの対処法を身につける機会といえます。
もっとも、一人で悩みを解決するのは難しいと感じる方もいるかもしれません。そのため、多くのリワーク施設では人間関係の問題を解決する方法として、対人スキルを学ぶプログラムを提供しています。個別の事案については、スタッフと相談して具体的な対処法を考えることも可能です。
人間関係の悩みや問題に対処するというのは、必ずしもすべての人と良い人間関係を築くという意味ではありません。たとえば「苦手な人とは距離を置くようにする」「他人の言葉で不安になったときはその言葉に別の解釈がないか考えてみる」といったことも、人間関係の悩みや問題を解決する方法です。
リワークの利用を通じて人との適切な関わり方や距離の取り方を学ぶことが、復職後の安定した就労につながります。
4.まとめ
リワークに通う上で気をつけたい3つの行動について、問題点や対処法をご紹介してきました。
一つ目の「プログラム内容で出欠席を決める行動」は、リワークの目的である通勤や集団活動の訓練ができない点が問題となります。毎日通所して意欲的に動けるように休まない工夫をすることが大切です。
次に、個人情報を話しすぎることや詮索することは、リワーク施設内の人間関係でトラブルとなる可能性だけでなく、復職後にも影響する可能性があります。リワーク施設の人たちと話す際には、節度のある会話に留めることが大切です。
最後に、人間関係を理由に欠席することも、復職後の人間関係の悩みから解放されるとは限らないため根本的な解決方法とはいえません。むしろ復職トレーニングと考えて、対人スキルを身につけて対処法を学ぶ機会とすることが大切です。
人間関係については、働く人の多くが悩みや問題を抱えています。そのため、多くのリワーク施設では、対人関係スキルのプログラムを提供しています。
リワーク施設の一つである「ニューロリワーク」では、相手を尊重しながら自分の意見を伝える「アサーション」をテーマにした対人関係スキルのプログラムや、言葉や物事の受け止め方を柔軟にする「FITプログラム」などを提供しています。ご興味がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。パソコンやスマートフォンを活用したオンラインでの見学も受け付けております。(プログラムの見学希望の方はコチラからお申し込みいただけます)
【参考文献・参考サイト】
(写真素材:PIXTA・photoAC)
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