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メンタル不調 生活習慣の改善

日頃の生活習慣の改善に向けて、日々の記録を付ける方法とその効果
【生活習慣日誌(※ダウンロード可)】

うつ病や適応障害をはじめとするメンタル不調のある方は、日頃の生活習慣を整え、改善することの重要性を一度は耳にしたことがあるかもしれません。
日常生活で生じる不調を解消するのは、医療機関で処方される医薬品だけではありません。生活習慣の改善により、心身の不調を和らげることが期待できます。今回は、生活習慣全体を見直す取り組みのひとつとして「生活習慣日誌」についてご紹介します。(生活習慣日誌のフォーマットは、以下からダウンロード可能です。印刷してご活用ください。【生活習慣日誌ダウンロード】)

「生活習慣日誌」は、日々の行動やその日の気分、体調などの記録を付けるツールです。生活習慣日誌をつけると、自分の体調を整えるための対策が立てやすくなります。休職中や離職期間中の方にはおすすめの取り組みです。 (生活習慣の改善を目指すニューロリワークの資料請求はコチラから

あらためて考える、「生活習慣の改善」とは?

生活習慣の改善
「生活習慣」は聞き慣れた言葉ですが、いざ厳密に「何を表すのか?」と問われると、具体的には答え難いものかもしれません。漠然としたイメージのひとつとして「生活習慣“病”」と関連付けて考えられることもありますが、こうした認識も正解のひとつといえます。

生活習慣病は、偏った食事や運動不足、または過度なストレス、もしくは多量の飲酒や喫煙によって引き起こされます。場合によっては心臓病などの重度な病に至るため、「生活習慣の乱れは万病のもと」といっても過言ではありません。もっとも、こうした生活習慣の乱れは、医師から「生活習慣“病”」と診断されなければそれで良いというわけではありません。生活習慣病と診断されない段階であっても、生活習慣の乱れは少なからず日頃の生活の中で様々な心身の負担を引き起こすと考えられています。
言い換えれば、日頃の食事・運動・ストレスケアなどへの取り組みは心身の健康状態を大きく左右し、場合によってはうつ病や適応障害の症状を悪化させうるものであるといえるでしょう。

大切なのは、症状が悪化したり医師に生活習慣病と診断されたりする前に、日頃の生活習慣の改善によって不調を予防することです。そのためには、生活習慣を良くするための改善方法を押さえておくことが大きなポイントとなります。

上述した「生活習慣日誌」は、こうした改善のための取り組みを習慣化するためのツールです。日頃の生活の中での自身の活動や取り組みを記録することで、生活習慣の改善を目指すことができます。

生活習慣日誌で記録する内容

毎日の記録
生活習慣日誌は、上述のように食事や睡眠・運動など日々の生活習慣や、その日の気分状態・体調面などの記録をつけるツールです。

睡眠の項目では「起床・就寝時刻」「昼寝の有無や時間」「中途覚醒の回数」「睡眠の満足度」などを記載し、食事の項目では「食事の時間」「間食の有無」などを記載します。また、より詳細な記録が必要であれば食事内容や食事量も記載しておくとよいでしょう。運動の項目では、「運動をした時間」「運動の内容」などを記載します。他にも、日中に活動したこと(外出や掃除など)を記録しておくこともできます。

生活習慣日誌では、1日の終わりにその日の体調や気分状態を振り返って記録します。一定期間にわたって記録を付けた後は、「体調が不調のとき生活習慣はどう変化しているか」「生活習慣が乱れるとどのような症状が現れるか」などを確認してみましょう。

生活習慣日誌はノートなどに自由に記載することができますが、1週間分くらいは見開きで見られるように記載するのがおすすめです。「起床・就寝のリズムは一定か」「食事の時間は乱れていないか」「活動的に過ごしたか」「翌日に疲れは残っていないか」など、ある程度まとまった期間で自分の生活習慣を振り返ると、生活習慣と体調不良の関連がより細かく見えます。

生活習慣日誌のフォーマットは、以下からダウンロード可能です。印刷してご活用ください。【生活習慣日誌ダウンロード

生活習慣日誌を付ける上で気を付けるべきポイント

気を付けるポイント
生活習慣を改善するためには、以下の点を押さえておくとよいでしょう。

◆睡眠
・起床と就寝時間を毎日同じにする
・就寝2時間前までには食事・入浴を済ませる
・仮眠を取り過ぎない

◆食事
・1日3食しっかり食べる
・毎日同じ時間帯に食べる
・夕食は22時までに済ませる

◆運動
・1回の運動時間よりも運動に取り組む回数を意識する
・適度な負荷の運動をする
・就寝前は過剰な運動を避ける

他にも意識しておくべきポイントはありますが、まずは上記のポイントから意識してみることが大切です。最初から全てを見直すのは難しいので、少しずつ押さえていくことを心がけましょう。 (スタッフとともに生活習慣の改善を目指すなら → ニューロリワークの資料請求

生活習慣を記録するメリット

記録のメリット
生活習慣日誌を付けるメリットは、大きく3つ挙げられます。

①生活習慣の乱れに気付く

生活習慣を記録するメリットの1つ目は、生活習慣の乱れに気付けるという点です。日常的に「夜眠れており、朝も問題無く起きられる」という方であっても、実際に記録すると「就寝・起床時間が日によって異なることが分かった」「食事回数が日によって異なっていた」など、生活習慣が意外と乱れていることに気が付くケースもあります。

生活リズムを改善するためには、まずは自分の生活習慣の乱れに気付くことが大切です。生活習慣の記録を通して自分が改善すべきポイントが分かり、次第に生活習慣が整って就労可能な体調へと回復することもあります。それゆえ、まずは毎日の生活を記録し、課題や問題点を発見していくことが大切です。

②生活習慣を整えることへの意識が高まる

生活習慣を記録するメリットの2つ目は、生活習慣を整えることへの意識が高まるという点です。意識が高まると、次第に「こうしたい」という自分の理想の生活習慣を思い描くことも多くなります。

生活習慣がスムーズに整う方とそうでない方との大きな違いの1つに、「自分の理想を描けているかどうか」という点があります。たとえば、「フルタイムで働くために日中ある程度活動できるようにする」「9時の始業に間に合うよう朝6時までに起床する」など、安定就労に向けてどのような生活習慣を送るか、自分なりの理想が描けている方は比較的早い段階で生活習慣が整います。
反対に、自分がどういう生活習慣を送りたいのか、なかなか理想を描けないという方は生活習慣がなかなか整わず、心身に不調が現れて就労可能な状態になるまで時間がかかりがちです。そのような状態にならないために、生活習慣の記録を通して生活習慣を整えることへの意識を高めることが大切です。

③自身の傾向が分かる

生活習慣を記録するメリットの3つ目は、自身の傾向が分かることです。生活習慣を記録すると「●●な行動を取ったときに、▲▲な気分になる」といった自身の傾向が見えてきます。自身が日々なんとなく行っている行動が、実は体調不良と関連しているということもあります。例えば「日中活動することを意識し過ぎており、十分に休めていない」「運動の負荷が高いと、運動後に仮眠してしまい夜に寝付けない」「起床後にニュースをチェックすると陰鬱とした気分を感じる」といった場合です。

体調不良につながる「自分にとっての悪習慣」を発見できることも、生活習慣を記録するメリットのひとつです。

乱れに気付いて、早めの「生活習慣の改善」を

早めの改善
生活習慣日誌は、食事・睡眠・運動など日々の生活習慣や、その日の気分状態・体調面などの記録を付けることに適したツールです。生活習慣を記録すると、「生活習慣の乱れに気付く」「生活習慣を整えることへの意識が高まる」「自分の傾向が分かる」といったメリットがあります。

自立訓練(生活訓練)事業所であるニューロリワークでも、毎日の生活習慣の記録・把握に生活習慣を記録するためのシートを活用しています。

もしも現在、生活習慣の改善を1人で目指され、それでいて思うように改善されていないという場合は、ぜひニューロリワークにご相談ください。
ニューロリワークでは、メンタル不調のある方を対象に社会参加や復職・再就職の支援をおこなっています。毎日決まった時刻に決まった場所へ通うというトレーニングをはじめ、体力回復を目的としたプログラムやセルフケアの習得など、安定した生活を送るためのプログラムを多く提供しています。

ニューロリワークのオリジナルプログラム「ブレインフィットネスプログラム」では、運動、食事、睡眠、ストレスケア、知的刺激、人間関係の6つの領域の取り組みを通じて、生活習慣の土台をしっかりと形成し、レジリエンス(=逆境に立ち向かい、克服する力)の向上を目指しています。心身の健康を整えることで、社会参加や復職を果たすだけでなく、就労後も安定して活動を続けられることが期待できます。

大切なのは、毎日の取り組みを改善して「心身ともに安定した毎日」を過ごせるようになることです。ひとりでは続けられない取り組みであっても、事業所でプログラムを通じてその重要性や具体的な活動方法を理解することで、スタッフと共に日々の活動を記録しながら健康のための習慣の会得を目指すことができます。
ニューロリワークでは事業所やプログラムの見学・体験実習も随時受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。(メンタル不調からの社会復帰や復職、就職の相談はコチラから

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(写真素材:PIXTA・photoAC)