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公認心理師監修 復職 復職面談

復職後の上司とのコミュニケーションのポイントは?面談での伝え方や心構えを解説

長期間の休職を経て職場に戻る際、上司や同僚にどのように接すればよいか不安を感じる方は少なくありません。復職面談で何をどこまで伝えるべきか、同僚への挨拶はどうすればよいかなど、悩みは尽きないものです。

この記事では、上司との面談での伝え方や同僚との関係づくり、そして無理なく働き続けるための心構えについて解説します。

上司との復職面談で伝えるべき3つの事項

復職面談で伝えるべき事項

復職前には、多くの場合、上司や人事担当者との面談が設定されます。企業によっては産業医が同席するケースもあり、複数名で復職の可否や働き方について確認が行われることもあります。

この面談は、自身の状態を正しく伝え、無理なく仕事を再開するための重要な機会です。誰が同席している場合であっても基本的に伝えるべきポイントは共通しており、面談の場で何をどう伝えるかによって復職後の働きやすさが変わります。

現在の体調と主治医の意見を客観的に伝える

復職面談では、まず現在の心身の状態が安定しており、働く意欲があることを伝える必要があります。自身の体調について話す際は、主観的な感想だけでなく、客観的な事実を添えることがポイントです。

たとえば、「主治医から週5日・1日〇時間の勤務が可能との許可を得ています」といった形で、医師の見解を具体的に伝えることが効果的です。

医師の意見を交えることで、上司に対して説得力を持って復職可能であることを示すことができます。こうした客観的な情報は、上司が復職を判断する際の重要な材料となります。

安定就労に必要な合理的配慮を具体的に相談する

再発を防ぎ、長く働き続けるためには、業務量や勤務時間などについて必要な配慮(合理的配慮)を建設的に相談することが大切です。合理的配慮とは、業務を継続するために必要な調整を指します。

そのため、一方的な要求として伝えるのではなく、「この配慮があれば、より安定して業務に取り組めます」といった前向きな姿勢で相談することが重要です。希望を伝える際は、優先順位を付けたり、代替案を添えたりすることで、相手にも受け入れられやすくなります。具体的な伝え方の例としては、「恐縮ですが、復帰直後は少しずつ業務に慣れていきたいと考えておりますので、可能であれば残業のない範囲で業務量を調整いただけますと幸いです」といった形で、丁寧かつ具体的に要望を伝えることがポイントです。

再発防止に向けたセルフケアの実施を説明する

復職にあたっては、自身でも体調管理のために努力している姿勢を示します。こうした姿勢を見せることで、上司に安心感を与えることができます。たとえば、主治医の指導のもとで服薬管理や定期的な通院を継続していることを伝えると効果的です。

また、生活リズムを崩さないよう夜更かしをしないなど、自己管理を徹底していることも合わせて説明することも大切です。このような具体的な取り組みを伝えることで、復職後の安定就労に向けた責任感や意欲を示すことができます。

同僚との円滑な関係を築くコミュニケーション

円滑な関係を築くコミュニケーション

復職後は上司だけでなく、同僚との関係づくりも大切なポイントとなります。長期間の休職を経て職場に戻る際、どのように挨拶すればよいか、病状についてどこまで話すべきか悩む方は少なくありません。同僚との良好な関係を築くことは、復職後のストレス軽減や再発防止にもつながります。

復職の挨拶では配慮への感謝とを丁寧に伝える

復職初日の挨拶では、長期間の休職によって心配や迷惑をかけたことと、不在中に業務をフォローしてくれたことへの感謝を丁寧に伝えることが大切です。休職前と同じように受け入れてもらえるか不安を感じる方もいますが、職場の上司や同僚も復職を心待ちにしているケースも多くあります。

そのため、「受け入れてもらえて嬉しい」「また一緒に仕事をしていきたい」といったポジティブな気持ちも併せて伝えると、より円滑な関係を築きやすくなります。率直な気持ちを誠実に伝えることで、職場に受け入れてもらいやすくなります。

病名や症状の詳細までは無理に伝えない

うつ病などの具体的な病名や症状の詳細について、同僚に伝える必要はありません。休職の理由を聞かれた際は、「体調不良のため」といった簡潔な説明で十分です。大切なのは、病状を詳細に伝えることではなく、感謝の気持ちと今後への意欲を伝えることにあります。

【伝え方の例】
「体調を崩して治療していました。今は主治医とも相談しながら復帰しています」
「詳しいことは控えますが、無理のないペースで戻していきます」

不安や感謝の気持ちを率直に伝える誠実なコミュニケーションを心がけていれば、詳細を明かさなくても職場の人たちは受け入れてくれるものです。もし個別に伝えたい相手がいる場合は、その方にだけ伝えるという選択もできます。

職場で孤立しないよう自ら関わりを持つ

復職後は、積極的にコミュニケーションを図り、職場で孤立しないことが大切です。職場には気遣いから話しかけてくれる人もいれば、「慣れるまでそっとしておこう」と考えて話しかけない人もいます。そのため、相手からの働きかけを待つだけでなく、自身から話しかける姿勢も求められる場面があります。

コミュニケーションが少ない状態が続くと、孤立感が強まり、知らず知らずのうちにストレスが増えて体調に影響することがあります。また、不調のサインや困りごとを周囲に共有しづらくなり、結果的に負担を抱え込みやすくなることも考えられます。

焦る必要はありませんが、少しずつでも自身から関わりを持ち、関係を築いていくことが再発防止にもつながります。

復職後に無理なく働き続けるための心構え

無理なく働き続けるための心構え

復職を果たしたあとも、安定して働き続けるためには適切な心構えが欠かせません。休職中の遅れを取り戻したい気持ちや、周囲の期待に応えたいという思いが強くなりがちですが、無理をして再発してしまっては元も子もありません。

以下では、復職後に無理なく働き続けるために意識しておきたい2つのポイントを解説していきます。

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遅れを取り戻そうとする焦りは再発につながる

休職中の遅れを取り戻したいという気持ちや、同僚からの期待に応えたいという思いが強すぎると、「焦り」につながり、再発の原因となる可能性があります。焦りから生まれる過度な頑張りは、心身に大きな負担をかけてしまうためです。

この気持ちを抑えて働き方にブレーキをかけられればよいのですが、アクセル全開で働き続けてしまう方は特に注意が必要です。

周囲から期待されているのは、すぐに成果を出すことではなく、再発せずに長く活躍し続けることにあります。短期的な成果よりも、長期的な安定就労を目指す意識を持つことが大切です。

少しずつ業務に慣れていく姿勢を周囲に見せる

復職直後から全力で働くのではなく、「まずは体調管理を第一に、少しずつ業務に慣れていきたい」という姿勢を周囲に伝えることが重要です。「今日からバリバリ働きます」という姿勢ではなく、段階的に業務へ取り組む意思を示すことで、過度な期待を防ぎ、自身を守ることができます。

挨拶の際にも「仕事に慣れるまでは温かい目で見守ってほしい」と一言添えることで、周囲の理解を得やすくなります。無理のないペース配分を心がけ、徐々に業務量を増やしていくことが、安定した復職生活につながります。

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復職への不安は専門機関の活用で軽減できる

復職後のコミュニケーションや人間関係に不安がある場合は、リワーク(復職支援)などの専門機関を活用することで、その不安を軽減できます。

ニューロリワーク」では、復職に向けて働き続けるために必要なスキルや知識の修得、健康管理方法などを身に付けるプログラムを提供しています。

専門スタッフによる個別サポートを受けながら、復職時の挨拶や上司との面談のシミュレーションを行うことで、自信を持って職場復帰に臨めるようになります。一人で悩まずに専門家のサポートを受けながら準備を進めることが、円満な人間関係の再構築と安定した就労につながります。

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監修者

藤本 志乃

公認心理師、臨床心理士

早稲田大学人間科学部健康福祉学科、同大学院人間科学研究科卒業後、荒川区教育センター、東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科にて心理士として勤務。
その後、日本赤十字社医療センター腎臓内科心理判定士を経て、2020年にオンラインで心サービスを提供するLe:self(リセルフ)を創業。
企業でのメンタルヘルス研修など予防的な心のケアに関する講演、コンテンツ作成などにも多く携わる。
著書にあふれる「しんどい」をうけとめる こころのティーカップの取り扱い方。

ホームページ:https://leself.jp/