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「復職が気まずい」そんな方にみてほしい、休職・復職との向き合い方

心身の不調によって会社を休職した際、「復職が気まずい」と感じることもあるかもしれません。また、「心身の不調のため休職したいけれど、復職時の気まずさを考えると休職には抵抗がある」との考えから無理をしてしまうケースや、退職するケースもあるかもしれません。

ここでは、そんな復職もしくは休職の気まずさに悩む方に、どのようにして休職・復職に向き合っていくべきかについてお伝えします。(休職と復職のことが3分でわかる「簡単!初めてのリワークガイド」のダウンロードはコチラから

そもそも、「復職が気まずい」と思う原因は?

そもそも、「復職が気まずい」と思う原因は?
復職の際に気まずさを感じる大きな要因は、おそらく「長期にわたって仕事を休んでいた」という点です。周囲のメンバーが業務に取り組むなか、自分だけが会社を休んでいたことが、周囲に対する引け目となって気まずさやストレスになると考えられます。また、場合によっては傷病手当金や労災保険を受け取っていることもあり、それらが気まずさにいっそうの輪をかけるかもしれません。

どうすれば気まずさを無くせる?

どうすれば気まずさを無くせる?
復職を気まずいと思う気持ちを無くすためには、そもそもの原因を解消させる必要があります。休んだ事実や受け取った手当金などをネガティブな要因として捉えるのではなく、復職後に再び周囲から信頼されることをひとつの目標とし、業務に取り組むことが解決の第一歩となります。

とはいえ、注意すべき点もあります。周囲の信頼を取り戻すために、無理をし過ぎるようなことがあってはなりません。復職後は確かに業務・職務に邁進することも大切ですが、無理をするあまり心身に不調をきたし、休職の原因が再発してしまっては本末転倒となります。それゆえ、優先順位としては最初に「再発防止に努めること」、その次に「任された仕事に取り組み、対応範囲を少しずつ増やしていくこと」といえるでしょう。

復職にあたっては、職場に配慮いただけるケースも多くあります。たとえば復職後の初日は、休職期間中に受信したメールの確認だけに取り組むなど、リハビリも兼ねて心と身体を仕事に慣らしていくことになります。休職期間中には、自分で思っている以上に体力や集中力が落ちている可能性もあります。そのため、初日から張り切りすぎることなく、上司や先輩と相談しながら仕事の感覚を取り戻していくことが大切です。また、少しでも再発の可能性を低くするために、復調後の体調管理と記録を入念におこなうことも重要な対策となります。

復職の流れ

復職の流れ
休職中、どのようなタイミングで職場へ復帰になるかは主治医や産業医の判断となります。場合によっては主治医が復職の許可を出す一方で、産業医が復職の許可を出さないというケースも考えられます。産業医は復職の可否を具体的な業務遂行能力の回復に基づいておこなうため、主治医よりも厳しい基準で判断する可能性があります。主治医と産業医の判断が異なる場合は、原則として復職は困難となります。

産業医から復職の許可が得られれば、通常は続いて人事部や所属部署の上司の確認となります。そこで復職の許可が出れば、場合によっては休職から復職後にすぐに通常業務に戻るのではなく、いわゆる「通勤訓練」や「試し出社」「試し出勤」などをおこなって回復の傾向や度合いを確認することもあります。通勤訓練では業務を目的とせずに自宅を出発して会社にたどり着くまでをひとつの訓練とし、通勤に慣れた後に少しずつ業務に取り組むことを想定しています。

休職期間の有意義な過ごし方

休職期間の有意義な過ごし方
復職時に気まずさを感じるのであれば、復職後に少しでも業務に集中でき、周囲の信頼を得られるように休職期間を過ごすことが大切です。自身が休職に至った原因を明確し、それらの原因の解決・解消に取り組む必要があります。

休職の原因がうつ病などの精神疾患である場合、医療機関やクリニックでの治療が必要ですが、それだけでなく、復職を視野に入れた取り組みや活動も重要です。たとえば、復職を支援するリワーク施設などの活用などがその一例です。(リワーク施設の見学はコチラから

リワーク施設のひとつである「ニューロリワーク」では、復職を目指す上で必要な健康管理や生活習慣の改善、対人技能、労働習慣、職業適性などを身に付けるプログラムを提供しています。また、運動プログラムやコミュニケーションプログラム、さらには脳と身体の健康を維持するためのブレインフィットネスプログラムなど、さまざまなプログラムで円滑な復職の実現を目指しています。

多様なプログラムの中のひとつ、「キャリアベーシック 長く働くためには」というプログラムでは、就労に必要な「職業準備性」を理解し、健康管理や生活リズム、コミュニケーションの必要性などについて学びます。また、座学だけでなく個別のワークを通じて、長く働くことについて考える機会を設けています。

「職業準備性」とは、働くことについての理解や働く上で必要な力など、組織人や職業人として必要な基礎的な能力を指します。これらの能力は、修得することも重要ですが、まずは自身にどの能力が欠けているかを知ることも同様に重要です。それゆえプログラムの中では、自身ができている部分と、そして不十分な部分を知ることにも重きを置いています。
職業準備性は、主にこれまで一度も就労経験のない方や、退職して長期間が経過している方が身に付けるべきものとして考えられていますが、休職されている方であっても、「安定した就労を実現する」という観点から考えると、あらためて押さえておくべきポイントといえます。

職業準備性を構成しているのは、「職業適性」「基本的労働習慣」「対人技能」「日常生活管理」「健康管理」といった要素です。
職業準備性ピラミッド
「健康管理」と「日常生活管理」は、就業の前段階である日常生活で求められる能力であり、この能力を養うことが安定した就労の第一歩となります。それゆえ、プログラムの中では最初にこれらの土台部分を安定させ、その後に「対人技能(コミュニケーション)」や「基本的労働習慣(例:ビジネスマナー)」、「職業適性(スキルや資格など)」を身に付けていきます。

上記の能力はいずれも就労時に必要とされる能力ですが、復職時にも大きな役割を果たす能力でもあります。たとえば、自身の不調の原因や悩みを上司や同僚に理解いただくためには、対人技能であるコミュニケーションスキルが大きな役割を果たします。自身の特性を伝えるためにも、「分からないことを尋ねる」「困った時に相談する」「周囲と協調する」「相手の都合を考える」などのスキルは特に重要となります。

まとめ

まとめ
復職時に少しでも気まずさをなくし、自信を持って働いていくためには、健康管理や生活習慣を整えて、自己管理を入念におこなっていくことが大切です。

復職後は、働く職場の中でいかに自分らしさを発揮し、無理なく働くことができるかという点が重要となります。そのためには、休職の原因を周囲に理解いただくことが不可欠といえます。また、「とにかく長く働くことが大切」というのではなく、自身に過度な負担なく、自らのキャリアのために働くことが大切であることを覚えておきましょう。

「ニューロリワーク」では、休職期間を充実したものにできるよう、復職を目指したさまざまなプログラムを提供しています。プログラムの見学も可能ですので、ご興味のある方は是非ご検討ください。プログラムを通じて、復職時に気まずい思いをすることなく前向きに職場に復帰できることを心より願っております。(プログラムの見学希望の方はコチラからお申し込みいただけます

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【参考文献・参考サイト】

・ZDNetJapan「休職後の職場復帰で気をつけること10カ条–心の健康診断(6)」
・出世ナビ いきいき職場のつくり方「メンタル不調の復職者どう見守る 3カ月は体調優先で」
(写真素材:PIXTA・photoAC)