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復職 リワーク

ご存知ですか?「リワーク施設」
復職の成功につながる施設選びの5つのポイント

休職によってメンタル不調が落ち着いてくると、次に気になるのが復職です。復職に関してお悩みの場合には、「リワーク施設」の利用を検討してみましょう。

リワーク施設とひと口に言っても、さまざまな施設があります。数あるリワーク施設の中から自分に合った施設を選ぶことが、復職への第一歩です。

ここでは、そんなリワーク施設を選ぶ上で押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。リワーク施設選びを成功させて、円滑な復職を目指しましょう。(休職と復職のことが3分でわかる「簡単!初めてのリワークガイド」のダウンロードはコチラから

「リワーク施設」を選ぶポイント

「リワーク施設」を選ぶポイント
リワーク施設は、メンタル不調などで休職している方を対象に復職支援プログラムを提供している施設です。リワーク施設を利用することで、復職準備や職場復帰を進めることができます。
(関連記事:「リワークとは|リワークの内容と利用のメリットを徹底解説!」

とはいえ、いざ選ぶとなると「どんな違いがあるの?」「どんな基準で選べばいい?」といった疑問が浮かび、悩んでしまうかもしれません。リワーク施設選びで迷ったときは、以下の5つのポイントを基準に考えてみましょう。
リワーク施設選びで迷ったときは、5つのポイント
リワークプログラムを実施している施設には「医療機関」や「障害者職業センター」、「民間企業が運営する事業所」などがあり、それぞれで受けられる支援やサービスが異なります。

ポイント1.交通アクセス

リワーク施設を選ぶ上で見落としがちなのが、交通アクセスです。交通アクセスが悪い施設を選ぶと、体力や経済面で負担が大きくなることもあります。

心身の状態によっては週2~3日の通所から始まることもありますが、多くの場合、復職を目指すリワーク施設へは週5日、交通機関を利用して通うことになります。そのため、リワーク施設選びの際には自宅から週に5往復、月に約20往復することを念頭に置いて判断する必要があります。

休職中は外出の機会も減るため、「自身で思っている以上に体力が落ちていて通所がつらい」というケースもあります。数あるリワーク施設を比較する中でさまざまな要素に気を取られますが、無理なく通える施設を選ぶのが重要なポイントのひとつです。

また、交通費の支給の有無を確認しておくことも大切です。交通費を支給する施設もあれば、全額が利用者の自費負担という施設もあります。自費負担の場合は、乗り換えが多くなると交通費もかさんで経済的にも負担が増えます。

交通アクセスの主な判断基準をまとめると、以下のようになります。住んでいる地域や環境によって通いやすさの条件も異なるため、自身の状況に応じて判断することが大切です。

▼a.自宅から1時間以内にある
▼b.乗換がない、または1回以内
▼c.通勤ラッシュを避けて通える
▼d.混雑するターミナル駅を経由しない
▼e.駅やバス停から近い(歩く距離が遠すぎない)

施設を見学することも、アクセスの良し悪しを確認する方法のひとつです。なお、見学や相談が行われるのは日中の電車が空いている時間帯に1~2回程度というのが一般的です。そのため、見学や相談の時点では通所の負担を感じにくく、負荷を把握しづらいという可能性もあります。「実際に通い始めたら通勤ラッシュに巻き込まれて疲労で動けなくなってしまった」という事態を避けるために、可能な限り模擬通所を行うのがおすすめです。見学だけではわからなかった朝夕の混雑や乗り継ぎの負担を体感することは、有益な判断材料となります。

「通いやすい」というのはリワーク施設の選ぶポイントのひとつですが、注意すべき点もあります。勤務先が遠い場合は、リワーク施設が近すぎることであまり訓練にならないというケースも考えられます。
そのため、「近ければ近いだけよい」というものではないという点に注意が必要です。どの程度の距離が適切であるかという点については、自身の症状や職場環境、勤務スタイルなども踏まえてリワーク施設のスタッフに相談するとよいでしょう。

ポイント2.スタッフとの相性・施設の雰囲気

年齢や性別を問わず、自己都合による離職をした人の約2割が「人間関係」を理由に挙げています。それだけ、人間関係から受ける影響は大きいものといえます。そう考えると、リワーク施設の人間関係も、限られた期間とはいえ週5日通い続けるために重視したいポイントのひとつとなります。

まずは見学や体験などを通じて、スタッフとの相性や施設の雰囲気を確認しましょう。他のポイントで最良と判断した施設であっても、見学の対応をしたスタッフの印象が良くない場合は別の施設を見学して比較検討することも大切です。施設内の雰囲気はスタッフによって作られる部分も多く、直接的な人間関係が感じられる部分ではなくともスタッフの想いや支援の方針などが反映されています。

復職プログラムを通して、他の利用者の方々と交流することもあります。他の利用者が施設にいる時間帯に見学に訪れることで、これから関わる人たちの様子を感じることもできます。施設の雰囲気やスタッフとの相性に関して押さえておきたい主なポイントは、以下の3つです。

1.施設の雰囲気:堅苦しい・なんとなく暗い or 清潔感がある・明るい・落ち着いている

2.スタッフとの相性:緊張した・威圧感があった  or 話しやすかった・安心できた

3.他の利用者の様子:打ち解けた様子がない・自分とは合わない気がする or 穏やかそう・なじめそう・楽しそう

ホームページや資料などの情報だけでなく、見学や体験によって受けたさまざまな印象を基に、自分に合った施設を選ぶことが大切です。(リワーク施設の資料請求はコチラから

ポイント3.プログラム内容

復職プログラムや支援の内容は、施設選びの重要なポイントです。
多くのリワーク施設に共通するプログラムとしては、復職の基本となる生活リズムの構築を目的としたプログラム等が挙げられます。一方、独自のプログラムを提供している民間のリワーク施設もあり、施設によっても大きな違いもあります。

ここでは、リワーク施設の種類ごとに大まかな特徴をご紹介します。プログラム内容は多くの施設でホームページ等で公開されているため。魅力を感じるプログラムを事前に確認しておくことも大切です。

医療機関のリワークでは、認知行動療法など治療の一環として行われるプログラムが多いのが特徴です。これに対して、障害者職業センターは各都道府県に1~2ヶ所あり、体調管理や体力増進、ストレス対処に関するプログラムなどがほぼ一律で提供されています。
民間のリワーク施設は、施設ごとの特色を活かしたプログラムが実施されています。たとえば、リワーク施設のひとつである「ニューロリワーク」では、脳科学に基づくブレインフィットネスプログラムをはじめ、マインドフルネスやヨガ、セルフケアプログラム、コミュニケーションプログラム、認知行動療法に基づく独自のプログラムなどを提供しています。

職場復帰後も安定して働くためには、再発防止策を明確にすることや休職の原因が解決していることが重要です。各施設のプログラムを確認する際は、これらのプログラムがあるかを確認するのもひとつのポイントです。

施設によっては復職後までフォローアップする定着支援や、医療機関・企業との連携も行っています。こうした支援があるかどうかも含めて、見学や面談などで疑問点を解消させることが大切です。

ポイント4.費用

リワーク施設を利用するにあたってかかる費用は、主に施設の利用料と交通費です。

■利用料:一日単位で発生
■交通費:施設によっては交通費支給制度あり
■その他:通勤と同様【例:昼食代(食事が出る施設や、食費の補助がある施設もあります)】

施設の種類ごとの特徴としては、以下のようになります。

▼医療機関のリワーク
健康保険が適用されるため、利用料の3割が自己負担となります。
例:医療費3割負担の場合※
(※自立支援医療制度を利用した場合は自己負担1割となります)
1日6時間の利用→2,000~3,000円程度
月20日間を利用した場合→約4万円/月~(+交通費)
昼食が提供される施設もありますが、基本的に交通費は全額自己負担となります。

▼障害者職業センター
利用料はかかりません。ただし、公務員の方は利用できない点に注意が必要です。交通費などは自己負担となります。各都道府県に1~2ヶ所程度しかないため、自宅から遠い場合は交通費が高額になる可能性もあります。

▼民間のリワーク施設
利用料の1割が自己負担となります。自己負担額には上限があり、前年度の収入に応じて変わります。
例:前年度の収入が概ね600万円以下の世帯
→1ヶ月あたり上限9,300円(+交通費)
世帯収入によっては、自己負担限度額が0円となることもあります。

上記はいずれも一例となります。詳しくはスタッフまでお尋ねください。

なお、独自の補助金や助成金などの制度がある施設や自治体もあります。費用については「リワークを利用するために費用はどのくらいかかる?|施設ごとに徹底解説!」でも詳しくご紹介しています。

ポイント5.利用期間と利用開始までの期間

「利用期間が短ければ早く復職できて費用も安く済む」と考える方もいれば「復職への不安が解消されるまで、じっくりリワークに取り組みたい」と考える方もいるかもしれません。心身の状態などに応じて、利用期間は変わってきます。「短ければよい」「長いほど良い」と一概に言うことはできません。休職期間が残り少ない場合や費用の問題などで悩んだときは、スタッフに相談してみましょう。

また、施設によっても利用期間や利用するまでにかかる期間は異なります。参考までに、施設ごとの違いをご紹介します。具体的に利用を検討する際は、各施設に問い合わせたり、見学や面談で相談したりするとよいでしょう。

【利用期間】
▼医療機関:平均3ヶ月~7ヶ月程度
▼障害者職業センター:上限3ヶ月
▼民間のリワーク施設:上限2年間 短い場合は2ヶ月程度~
(※地域によっては、1年の延長が認められるケースもあります)

【利用を開始するまでに要する平均的な期間】
▼医療機関 2~3週間
▼障害者職業センター 6~8週間
▼民間のリワーク施設 2~4週間

(上記はいずれも一例で、利用する施設や自身の症状、その他の条件などによって異なります。)

どの施設でも、必要な手続きを終えてから利用開始となります。障害者職業センターは無料で利用できますが数が少なく、利用開始まで待つ必要があります。民間のリワーク施設は数が多いため、比較的早く利用を開始できる傾向にあります。

利用期間と利用を開始するまでにかかる期間は、休職期間の中で十分なリワークを受けられるかに関わってきます。自分の状況に応じて施設を選びましょう。
詳しくは「リワーク施設に通う期間や利用までにかかる日数を施設ごとに解説」でもご紹介しています。

まとめ

まとめ
リワーク施設を選ぶ際、どのポイントが特に重要であるかは状況によって異なります。「交通アクセス」「スタッフとの相性・施設の雰囲気」「プログラム内容」「費用」「利用期間と利用開始までの期間」のいずれも重要ですが、何よりも大切なのは、自分の状況に合った施設選びです。住んでいる地域、心身の状態などに応じて、適切な施設を選ぶようにしましょう。

5つのポイント全てにおいて、見学や面談は重要な判断材料になります。しっかり確認して、不明な点や疑問点はスタッフに聞いて解決しておきましょう。適切なリワーク施設を選ぶことで復職への道が拓けますよう心より願っております。(リワーク施設のひとつ、ニューロリワークの見学をご希望の方はコチラから

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【参考文献・参考サイト】

・厚生労働省 平成 30 年雇用動向調査結果の概況 4 転職入職者の状況 (3)転職入職者が前職を辞めた理由
(写真素材:PIXTA・photoAC)