うつ病などの精神疾患が原因で、「仕事ができない」「仕事をしたくない」と思う方も多いかもしれません。うつ病などの精神疾患は決して治らない病気ではなく、適切なケアをすることで改善が期待できます。現在では改善のための治療法やプログラムも豊富で、これまでに多くの方が職場に復帰されています。
今回は、うつ病を患ったときに押さえておきたいポイントについて詳しくお伝えします。これらを押さえておくことで、今のつらさから抜け出す大きな一歩となるかもしれません。
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2020.05.26
うつ病などの精神疾患が原因で、「仕事ができない」「仕事をしたくない」と思う方も多いかもしれません。うつ病などの精神疾患は決して治らない病気ではなく、適切なケアをすることで改善が期待できます。現在では改善のための治療法やプログラムも豊富で、これまでに多くの方が職場に復帰されています。
今回は、うつ病を患ったときに押さえておきたいポイントについて詳しくお伝えします。これらを押さえておくことで、今のつらさから抜け出す大きな一歩となるかもしれません。
うつ病を引き起こす要因はさまざまです。業務が一極集中することで生じる孤立状態から引き起こされるケースもあれば、モラルの欠いた環境で生じるハラスメントや、不適合な職種への配置転換などで引き起こされるケースもあります。
うつ病を患ったことで、「もう仕事ができない」と思うこともあるかもしれません。そういうときは、そのときに何ができるかという観点から考えることが大切です。できることから取り組んでいくことで、毎日が今よりも前向きに過ごせるものになります。
うつ病やその他の精神疾患の症状がみられる場合、本来であればすぐに休養をとるのが最善といえますが、場合によってはすぐに休職期間に入ることができないケースも考えられます。また、多少の無理をしてでも仕事に一区切りをつけてから休職したいというケースもあるかもしれません。
一定期間とはいえ業務を続ける(続けざるを得ない)のであれば、セルフケアの一環として以下のポイントを押さえておきましょう。
①早寝早起き
うつ病を発症すると、朝がつらくなるといわれています。特に症状が悪化すると不眠状態となり、ますます朝がつらくなります。そのため、朝の負担を少しでも和らげるためには、いつもより早い時間帯に就寝することが大切です。
②ウォーキング
うつ病の対策のひとつとして、軽い運動が大きな効果を持っているという研究も発表されています。特に負担の少ない有酸素運動に高い効果が期待できるとのことで、ウォーキングが手軽にできる対策のひとつと考えられています。
③理解者・相談者
うつ病は外見に大きな変化をもたらすものではないため、周囲からみて気づかれにくいという面もあります。また、症状に波があることから、周囲の人たちの理解を得ることが難しいという面もあります。そのため、そうした状況で孤独を感じないよう、自身の理解者や相談者を見つけることが心の負担の軽減につながります。
うつ病を患っているときは、さまざまなことが負担になるかもしれません。その場合は、復職して明るい生活が送れることを想像することも大切です。休職を経て心も身体も楽になれば、いつもと違った景色がみえるようになります。太陽は明るく、風は心地良く感じ、職場の同僚や学生時代の友人とも再びつながりを持つことで、毎日がいっそう楽しくなることが期待できます。そうなれば仕事にも希望が持て、自分の企画や案が採用されるようになるかもしれません。
休職は単なるキャリアの停滞や一時停止ではなく、より良い将来のための準備期間と位置付けることで、休職期間をより充実したものにすることができます。
精神疾患の治療のために通院することになれば、自己負担額を軽減する制度を利用できる場合があります。
対象となる精神疾患は、うつ病だけでなく統合失調症や不安障害、適応障害なども含まれます。一般的に、病院で支払う診察料は原則として本人が3割負担ですが、自立支援医療が適用されれば自己負担額は1割になります。主治医が「精神科医療を長期継続する必要がある」と判断すれば制度の利用が可能なので、利用を考える場合には主治医に相談する必要があります。なお、指定自立支援医療機関に指定された医療機関でのみ利用可能であるという点に注意が必要です。また、一定の収入がある場合には利用できないこともあるので事前に役所に確認する必要があります。
うつ病などの精神疾患を独りで解消させるのは困難です。特に、独身で一人暮らしの方などの場合、家で一人で過ごすことによってますます症状が悪化するということも考えられます。休日を趣味の読書やスポーツで過ごすことで気がまぎれることもありますが、中長期的に考えると、問題の根本的な解決には至らないかもしれません。
また、業務が毎日のように23時、24時と続いていた方にとっては、慢性的なつらさを解消させるためには専門家に相談したり専門機関を利用したりすることに加えて、職場環境の改善も不可欠かもしれません。そのためには、上司や人事担当者との話し合いの機会も設けることが大切です。
復職のための専門機関としては、主にリワーク施設などが挙げられます。たとえば就労移行支援や復職支援をおこなっている施設がそのひとつで、復職に向けたさまざまなプログラムを提供しています。
リワーク施設のひとつである「ニューロリワーク」では、セルフケアスキルを修得する一環として、課題の解決方法を学ぶ「ポジティブリフレクション ~KPT法を活用しよう~」というプログラムをおこなっています。
リフレクションは「内省」「内観」を表す言葉で、自身の経験を意識的に見つめ直し、その経験をさらに有益にしていく手法を指します。「内省」は“反省”と同義に扱われがちですが、厳密にいえば異なります。“反省”は多くの場合に自身を責め、悔いる表現として用いられますが、「内省」は自らの経験から設定し、目標に向けての判断材料として用いられるのが一般的です。
休職される方の中には、もしかすると自らの経験を振り返ることや、課題の解決に取り組むことを苦手としている方もいるかもしれません。自身の取り組みをより効率的かつ効果的なものにするためには、いかにして建設的に今後の取り組みを考えていくかが重要となります。
この点、ニューロリワークのリワークプログラムのひとつ「ポジティブリフレクション」では、KPT(ケプト)法を使用して課題解決のスキルの修得を目指しています。
KPT法とは、「Keep(続けること)」「Problem(問題点)」「Try(次にトライすること)」の頭文字を取った名称で、課題や目標の振り返りをおこなう際に使用される方法です。
個人で取り組む場合であれば、自身の目標や取り組んでいる課題に対しての振り返りをおこない、観察力や自律性を高めて物事を冷静に考える力を身に付けます。チームやグループで取り組む場合であれば会社のプロジェクトや事業目標などの振り返りをおこない、相手の意見を憶測ではなく実際のメリットとして捉えられる力を身に付けます。
Keep(続けること)の段階では、問題の解決策として導入していることや試していることなどを書き出します。次に、期間を定め、振り返りをおこなえるようにします。
Problem(問題点)の段階では、自分の中で完結する問題を取り挙げます。注意点としては、社会的な問題のように規模が大きすぎるものは収拾がつきにくくなるため取り挙げないという点が重要です。また、多くを挙げすぎないというのもポイントです。
Try(次にトライすること)の段階では、解決策として挙げられたものの中で優先順位を付けます。おこなうべきことが多すぎると手が付けられなくなるので、保留するものなども併せて選びます。
上記の3つの段階を経て、できていなかったことや上手くできなかったことを「反省」するのではなく、次に活かすためにより良くするための方法を考えます。これが、「内省」です。
内省をおこなうことで、感情や創造、または誰かの意見ではなく自身を客観的に判断し、現状を適切に解釈することができるようになります。
リフレクションを通じて、実体験から理想へと、説得力のある行動が取れるようになります。さまざまな問題解決力を発揮するリフレクションを身に付け、復職後の私生活や業務にも活かすことができます。
言葉で説明するとなると難しい「内省」ですが、集団での講義やグループでのワークを通じて学ぶことで、少しずつ理解できるようになります。自宅で独りで解消に取り組むよりも、同じ境遇の人たちとの関わりを通じて活動することで早い修得が期待できます。
「うつ病で仕事ができない」と考えてしまうことは、決してめずらしいことではありません。大切なのは、そのときにできる解決策や対応策を取るということです。仕事を急に抜けられないのであれば、可能な限りのセルフケアをおこない、併せて早めの休職を視野に入れて活動することが重要です。その際は会社の上司や主治医、または専門機関に相談しましょう。
リワーク施設のニューロリワークでは、随時プログラムの見学を承っています。見学の際には休職期間中の過ごし方や、過去の利用者の復職実績なども併せてご相談・ご確認いただけます。
精神疾患などで休職されることをお考えの方は、ぜひともご相談ください。最適なリワークプログラムを受けることで、無事に復職されることを心より願っております。
【note公式ページ】
《注目記事》『精神疾患者数400万人時代の到来
リワーク支援施設「ニューロリワーク」がこの社会でできること』
記事監修者
Y.U【臨床心理士(インクルード株式会社所属)】
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