0120-654-167 受付時間:平日9:00~18:00

休職 うつ病 管理職

管理職が「うつ」で休職すると、評価はどうなる?
無理をしない働き方を考える

管理職の方にとって、休職は非常に気になるテーマかもしれません。「昇進うつ」という言葉を耳にすることが多くなっていることから、管理職の休職はますます注目を集めているといえます。

役職に就いたことがきっかけとなり、うつ病を発症してしまうケースが一定数みられます。昇進は本来であれば喜ばしいことですが、そうであるにもかかわらず「昇進うつ」といった言葉が多くみられるようになってきていることは、残念なことかもしれません。

今回は管理職の休職を軸に、「昇進うつ」とはどのようなものなのか、また管理職の休職判断の基準、そして多くの管理職の方が気になるであろう待遇や昇進への影響についてご紹介します。(休職と復職のことが3分でわかる「簡単!初めてのリワークガイド」のダウンロードはコチラから

1.「昇進うつ」とは?

昇進うつの概要
「管理職」という言葉そのものに明確な定義が設けられているわけではありませんが、多くの場合、「課長職」以上の役職を指すのが一般的と考えられています。そして、「昇進うつ」とは、役職を得る(もしくは上がる)ことによってそれまでは感じなかったような疲労やプレッシャーが蓄積し、心身に不調をきたしてうつ症状が出てしまうことを指します。なお、「昇進うつ」は正式な医学用語ではなく、一般的に総称として用いられています。
こうした言葉が誕生する背景には、それだけ管理職の方が抱える負担が大きくなっていることが伺えます。

管理職の方の悩みで多いものとして、「部下の管理や育成」「組織の方向性の決定」「他部署や上司との関係性」「プレイング業務とマネージャー業務の両立」などが挙げられます。
近年の管理職は求められることが多くなっているといわれており、職務のプレッシャーやストレスが昇進による恩恵を上回ることが増えています。特に、管理職がゆえ「ミスは許されない」「相談できない」「弱音を吐けない」「仕事を任せられない」など、完璧な上司像を目指したり、一人で抱え込み過ぎてしまう方にうつ症状が現れやすいといわれています。

2.管理職の休職判断

休職の基準
管理職の方は、自分が休職することで上司や部下、会社に多大な迷惑がかかることを懸念し、休職を視野に入れないことも少なくないといわれています。しかし、不調を感じる場合には休職するべきケースも多くあります。それでは、どのような手順で休職を判断すべきでしょうか。

もしも慢性的な眠気や食欲不振、過食、思考力や集中力の低下、意欲の衰退などの症状がみられる場合は、昇進に関連した「うつ」を疑ってみましょう。
このタイミングで仕事を続ける余裕がありそうな場合は、まずは上司に相談するとよいでしょう。また、部下に仕事を任せたり、信頼できる友人・知人に相談することも大切です。

周囲に相談することで症状が落ち着いてきたときは、仕事を続けながらも引き続き様子をみるというのがポイントです。不安や負担を一人で抱え込み過ぎず、バランスを取りながら業務を進めていくようにしましょう。

相談しても症状が解消されない場合には、医療機関を受診するという選択肢も視野に入れる必要があります。医師から療養のために休職を勧められた場合は、速やかに上司や人事に相談し、一定期間の休養をとりましょう。

管理職の方の場合、部下や周囲に迷惑がかかることを気にするあまり、無理に努めてしまう方もいますが、体調が優れないまま無理をし続けてしまうと、結果的により多くの迷惑が周囲にかかる場合があります。そのため、休職が必要だと判断された際には自分のため、そして会社のためにも速やかに休養をとることが大切です。

3.待遇や昇進への影響

休職と評価
復職後の待遇や昇進への影響を気にされ、休職を迷われる方も少なくありません。待遇や昇進、評価への影響については企業の状況によるため一概に「こう」とは明言ではできませんが、休職が待遇や昇進に不利だからといって「休職しない」と考えるのは非常に危険です。

復職するときの企業の体制については、法律による規定はないため各企業の裁量に任されています。基本的には、従来の部署や役職に戻ることが多くなっています。もっとも、休職の原因が職場環境や労働上の課題、たとえば業務量や人間関係などにある場合は、あえて休職前とは異なる役職やポジションに移動になるケースもあります。

このようなケースを懸念して休職を考えないという方もみられますが、上述したように「休職が昇進や待遇に不利だから休職しない」という考えは危険です。
メンタルが優れない状態で業務を続けていくと、心身への負担がさらに蓄積し、症状が悪化する可能性があります。その結果、最終的には「働きたくても働けない」という状態に陥る危険性もあります。

極端なケースでいえば、会社に行けなくなってしまう状態に陥るケースもあります。また、仮に働き続けることができてもそのような状態では高い成果は見込めず、いずれにせよ昇進は困難といえます。
「業務を続けても評価されることは難しそう」「休養が必要だ」と感じたときは休職期間を設け、心身の健康状態の回復を優先させましょう。そうして症状を解消させた復職後に高いパフォーマンスを発揮するほうが、堅実といえます。

休職が“一時的”に不利に働くことはあるかもしれませんが、復職後の働き方次第では、再びキャリア形成を行うことも可能です。休職前よりも心身ともに健康な状態で業務に取り組めることを考えると、「休職をした方がいいかもしれない」と感じているときは思い切って休職期間を設け、心身を万全な状態にしてから復職することが大切であることが分かります。

4.まとめ

昇進うつのまとめ
責任がある立場ゆえに負担も多くなりがちな管理職。そして、責任ある立場ゆえに「休職が難しいと」感じてしまうこともあるかもしれません。こうした環境や状況が「昇進うつ」を生じさせる原因となります。

「昇進うつ」をはじめとするメンタル不調は、休職期間を設けることで改善できる可能性があります。一人で改善させることが難しい場合には、リワークを専門とする施設を活用するという選択肢もあります。

リワーク施設のひとつであるニューロリワークでは、復職を目指す上で必要となる様々なプログラムを提供しています。ストレスへの対処法を身に付けるための認知行動療法に基づくプログラムや、生活習慣を構築するブレインフィットネスプログラムなどを通じて、復職に不安のある管理職の方でも自信をもって復職を目指すことができます。

プログラムや事業所の見学も承っていますので、ご興味のある方はお気兼ねなくお問い合わせください。パソコンやスマートフォンを活用したオンライン見学も実施しています。(休職や復職に関するご相談はコチラから

見学予約

【参考文献・参考サイト】

(写真素材:PIXTA、photoAC)