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復職面談

押さえておきたい「復職面談で聞かれるポイント」

休職から復職を目指す上で気になるのは、「復職面談とはどういうものなのか?」や「復職面談で聞かれるポイントは?」という点です。そこで今回は、復職面談で質問される内容や答え方についてみていきます。

「まだ復職面談は先のこと」という方も、休職期間の準備がいかに大切かを事前に把握しておくことで、休職期間を有意義なものにすることができます。

1.復職面談とは

ヒアリング面談
復職面談は、メンタル不調で休職中の社員が産業医や人事、上司と復職へ向けての話し合いを行う場です。企業が復職可否の判断や復職後の働き方を検討するために、さまざまな質問がなされます。休職者ご本人にとっても、復職時期や試し出社の実施方法、復職後のサポートについて話し合う重要な場となるため、しっかり準備してから臨むことが大切です。

2.復職面談で質問されること

質問内容
復職面談ではどういうことが聞かれるのか、よく聞かれる内容とその答え方についてみていきます。

①現在の体調や生活習慣について

復職面談でよく聞かれる内容のひとつは、現在の体調や生活習慣についてです。

・現在の体調や気分はどうか
・体調(気分)が落ち込みやすいのはどういうときか
・生活習慣は安定しているか
・通院や服薬の状況はどのようなものか
といった点が質問されます。

答え方には、主に3つのポイントがあります。

一つ目のポイントは、休職前と比較してどういう変化があったかを伝えることです。「以前は△△のときに××になりやすかったが、今は○○です」と言うように具体的な状況を説明しながら比較することで、体調が回復していることが伝わりやすくなります。

二つ目のポイントは、ここ数日の話ではなく数週間のスパンで回答することです。直近数週間、継続して良い状態であることを伝えられると良いでしょう。

三つ目のポイントは、調子が良くなってきた理由を伝えることです。ただ「良くなりました」だけではなく、「○○を行っている」「○○を意識している」など、体調を安定させるために気をつけていることを伝えましょう。これにより、セルフケアの方法が身についていることも企業側に印象づけることができます。

生活習慣については、特に睡眠の状況を具体的に話すことが大切です。起床と就寝の時間が安定しているかどうかは、企業側が気にする大きなポイントのひとつです。

②休職原因と再発防止策について

復職面談でよく聞かれることの二つ目は、休職原因と再発防止策についてです。
復職面談で企業側が確認したいことのひとつに、「また再休職しないかどうか」という点があります。もちろん休職者側も「もう休職しない」という想いで面談に臨まれていますが、企業側はその根拠となる部分を聞きたいという気持ちがあります。つまり「なぜ再休職しないのか」という部分です。

そのためには、「何がきっかけで休職に至ったのか」「今後、同じようなシチュエーションになったときにどう対処するのか」といった点を具体的に説明できることが大切です。休職原因の分析の仕方については、YouTubeチャンネルにて「休職期間中、転職・退職を考える前に絶対にすべきこと」でも解説していますので、ぜひご覧ください。

③復職後の働き方について

復職面談でよく聞かれることの三つ目は、復職後の働き方についてです。

・必要な配慮事項
・勤務時間
・業務内容
以上のような視点から、今後の働き方について話し合いを行います。

この中でも特に重要となるのか「配慮事項」です。多くの場合、復職後も安定して働くために配慮をお願いしたいことについて話し合いをします。しかし、伝え方を誤ってしまうと悪い印象を与えてしまう可能性があります。配慮事項について伝えるときには、以下の3つを意識してみましょう。

【配慮事項について伝える際に意識すること】

・必要な配慮を具体的に伝える
・障害と関係ない配慮事項は伝えない
・長期的に働き続けたい想いを伝える

①・②については、休職原因の分析をする中で自分が必要だと感じる配慮を具体的に伝えるように意識することが大切です。あれもこれもと配慮を依頼したり、障害とは関係がない自分の苦手分野に関する配慮までお願いしたりすると、わがままだと捉えられてしまう可能性がありますので注意が必要です。また、具体性のない配慮事項は企業側もどのような配慮をすればよいのかわからず、適切な配慮を受けられない場合があります。
③については「今後も働き続けたい」「貢献したい」という想いがあるからこそ配慮が必要であることをしっかりと伝えるのがポイントです。配慮をお願いする背景に、上述のような気持ちがあることを伝えると、ただ配慮を依頼するときよりも理解を得やすくなります。

3.復職面談準備のポイント

押さえておきたい点
復職面談の準備をするときのポイントは、「誰に」「何を」相談するのかを明確にしておくことです。復職面談は産業医や人事、上司など対応する人がさまざまです。対象の方に全ての想いをお伝えすることが重要ですが、「この件は〇〇さんに相談する」とある程度すみ分けをした方が、それぞれの立場からの意見を聞き入れやすくなります。

どの立場の人にどのような相談をするとよいかについては、一例として下記が挙げられます。

■産業医
・心身の健康に関する相談
・不安やストレスに感じていること
・配慮に関する医師目線でのアドバイス

■人事
・配置や業務時間など今後の働き方
・定期的な相談の依頼など今後のサポート
・今後のキャリアについて

■上長
・現在の部署の状況
・復職後の自分の業務
・何かあったときの相談先
・休職の事実を誰にどこまで伝えるかの確認

復職面談に誰が出席するのかを事前に確認し、「誰に」「何を」相談するのかを事前に整理しておくと面談をスムーズに進めることができます。

4.まとめ

復職面談は、企業が復職可否の判断をしたり復職後の働き方を検討したりする重要な場です。ご本人にとっても復職時期や試し出社の実施方法、復職後のサポートについて話し合う大切な機会になります。「体調・生活習慣について」「休職原因と再発防止策について」「復職後の働き方について」などが詳しく聞かれますので、しっかりと答えられるように準備しておきましょう。

とはいえ、こうした準備はすぐにできるものではありません。面談時に良い評価を受ける方は、日頃から生活習慣に気を付けていたり休職原因の分析をしっかり進められていたりする方がほとんどです。つまり、それだけ休職期間の取り組みが大切であるといえます。

休職期間中の取り組みにどれだけの意味があるかは、復職してからわかることです。「こんな課題に意味があるのかな?」「リワークに行っても意味ないかな?」と考えず、できることには何でも取り組んで後悔のないように休職期間に準備をすることが重要です。

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