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【復職後も要注意!】復職後に再休職に至ってしまう3つの原因

休職期間を経て復職を果たしても、必ずしも全ての方がその後も順調に安定した就労を継続できるというわけではありません。復職された方の中には、就労を続けることで心や身体に負担がかかり、再び休職に至ってしまうというケースもみられます。

再休職を予防するためには、復職後の働き方だけでなく、休職中の過ごし方も意識する必要があります。

今回は、復職後の再休職に至ってしまうケースについて、その原因として特に多いものを3つご紹介します。休職して間もない方やもうすぐ復職予定の方、または復職直後の方は、これら原因と対応策をあらかじめ押さえておくことで安定した復職・就労を実現させることができます。(休職と復職のことが3分でわかる「簡単!初めてのリワークガイド」のダウンロードはコチラから

再休職に至る原因①焦って復職を決める

焦って決める
復職後、再休職に至ってしまう原因の1つ目は、焦って復職を決めることです。
「早く復職しないと」と復職を焦るあまり、十分に仕事ができる状態になる前に復職してしまい、症状が再発して結果的に再休職に至るというケースがあります。

「会社に迷惑をかけている」「収入面で不安がある」など、さまざまな理由から「一日でも早く復職したい」と考えることは必ずしも悪いことではありません。とはいえ、会社や家族が本当に願っているのは、“再休職をしないこと”です。言い換えると、体調が安定した状態で長期にわたって働き続けることを期待しているといえます。

早く復職することは休職中のブランクを早い段階で埋めることにつながるかもしれませんが、復職後に十分に働ける状態になっていなかったり、不調の原因が解決されないまま復職してしまうことで再発リスクが高まり、結果的に会社や家族に迷惑をかけてしまう可能性も高まります。

また、休職を繰り返すことでそれに応じて休職期間も長くなり、働けない期間が余計に長くなるケースもあります。確かに休職によって焦る気持ちも自ずと生じますが、「とにかく復職できればいい」という考えではなく、「復職後も安定して働き続ける」といった視点を持つことが大切です。

なお、自立訓練(生活訓練)事業所でリワークを活用して復職に成功された方の多くは、「リワークへの十分な通所期間」を設けている傾向にあります。(【関連記事】「復職成功者の多くがリワーク利用時に実践していたこと」)

リワークの活用中に事業所に問題なく通所ができていたとしても、それですぐに安心するのではなく、少なくとも2ヶ月は「大きな不調の波がこない」もしくは「不調の波がきてもコントロールできる」状態にあることを確認してから復職するというのが多くの成功事例に繋がっています。

メンタル不調の症状には波があり、良いときもあれば、不意に不調の波が来ることもあります。ある程度のまとまった期間にわたって体調が安定している場合や、もしくは体調が不調になりそうなときでも自分自身でコントロールする方法を身に付けてから復職することこそが、復職後の安定した就労を実現するためには重要となります。こうした理由から、休職期間中には必ず休職原因を分析し、再発防止策を練ることが不可欠となります。

再休職に至る原因②復職した直後からエンジン全開でがんばりすぎる

頑張りすぎる
復職後、再休職に至ってしまう原因の2つ目は、復職した直後からエンジン全開でがんばりすぎてしまうことです。「休職中の遅れを取り戻したい」という想いから復職後すぐにがんばりすぎてしまったり、必要以上に仕事を引き受けてしまうケースがあります。

復職した直後は一見すると元気になったようでも、心身ともに十分に万全な状態になっていないことは少なくありません。そのような状態で無理をしてしまうと、疲労が蓄積し、体調を崩してしまうことにも繋がります。

復職後の働き方として望ましいのは、復職した直後から全力で働くのではなく、7割の力で働くことです。例えば、骨折後のリハビリ期間に全力で走り出す人はいません。復職に関しても同様で、復職した直後からの一定期間を「仕事のリハビリ期間」と考えて、段階的に仕事を調整するように働くことが大切です。

「7割で働く」とは、具体的には以下のような働き方を指します。

・まだ少し業務を増やせる余力がある。
・帰宅後、家事ができるくらいの力が残っている。
・ストレスや疲労を自分で把握できる。

これらを踏まえた上で、自分がどのような状態であるか、常に体調や状態をよく観察しながら、「がんばり」をコントロールすることが大切です。

再休職に至る原因③復職後、我慢しすぎる

我慢しすぎる
復職後、再休職に至ってしまう原因の3つ目は、復職後に我慢しすぎてしまうことです。
再休職をしたくないがために、余裕がないときや体調が不安定なときも誰にも相談せずに我慢してしまうことや、自分の状態の悪化に気付かないふりをしてごまかしながら無理して働いてしまうというケースがあります。

その結果、我慢が限界に達した頃には働くことができない状態となり、再休職に至ることがあります。こうしたケースは、復職後、最初のうちは順調に働くことができている方に多くみられます。少しずつ仕事量や責任が増えていく中で、少しずつ体調に影響が出てくるようになります。そうした中で、「誰かに相談すると、また休職を言い渡されてしまうのでは」と不安を感じ、相談できないケースも少なくありません。しかし、早い段階で相談ができていれば、大きな不調が現れる前に解決できることも多くあります。大きな症状が現れてからでは、会社側もできることが限られるため結果的に休職の選択しかなくということも考えられます。

こうした理由から、復職後に決して我慢しすぎることなく、今後も長期的に働き続けることを考えて早い段階で会社の上司や産業医などに相談することが重要となります。(自立訓練事業所などのリワーク施設でのご相談・見学をご希望の方は、コチラから。

休職期間を大切に、効果的に過ごす

休職期間の過ごし方
これまでにみてきたように、メンタル不調で休職していた方が復職後に再休職に至る原因としては、主に以下の3つを挙げることができます。

・焦って復職を決める。
・復職した直後からエンジン全開でがんばりすぎる。
・復職後、我慢しすぎる。

いずれも、「会社や家族に迷惑をかけたくない」「早く会社に貢献したい」といった想いから生じるものです。

会社にとっても家族にとっても、早期の復職以上に大切なことは今後も安定した状態で長く働けることです。復職はゴールではなく、復職してからがスタートであることを意識しておくことで、休職期間を本番である復職後に向けた準備期間と捉えることができます。

スポーツ選手が本番で力を発揮するためには、準備期間が欠かせません。それと同様に、復職前にいかに準備ができるか、つまりはその期間をいかに大切に過ごせるかが復職を成功させるための大きなポイントです。

休職期間を大切に、つまりは効果的に過ごすためには、復職の支援を行う施設を活用するという選択肢もあります。

復職支援施設のニューロリワークでは、復職後の安定した就労を目指して生活習慣の乱れを改善する「ブレインフィットネスプログラム」を導入しています。食事や運動、睡眠、ストレスケア、知的刺激、人間関係などに関する座学や実践を通じて、体力回復やセルフケア方法を学びます。事業所では随時、見学やプログラムの体験も実施していますので、復職や再休職に関してお悩みの方はぜひご相談ください。(リワーク施設の見学をご希望の方はコチラから

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